全3709文字

 ユニー・ファミマHD相談役、上田準二さんの「お悩み相談」。今回は、米国で飲食店を経営する女性から。スタッフを採用しても麻薬やアルコール依存症など問題のある人ばかりで、定着せず悩んでいます。上田さんは、「定着のカギは夢にある」と助言します。

悩み:アメリカの町で日本食レストランを経営していますが、スタッフが全く定着しません。しかも採用に応募してくる人はアルコールや麻薬など何らかの問題を持った人ばかり。どうしたらよいでしょうか。

 アメリカの町(人口:約8万5000人)で日本食レストランを12年経営しております。現地スタッフの採用とトレーニングに悩んでおります。

 オンラインで現地スタッフの募集をしておりますが、まず、応募者の約半数が面接に現れません。面接に現れた約80%はアルコール、麻薬、前科、いずれかの問題を持っている人たちです。アルコール依存症、麻薬常習犯、前科者でも真剣に更生を考えている者を採用していかなければなりません。

 しかし、そのような人たちは住むところもコロコロ変わり、車も持っていなかったり、採用してトレーニングをしても、すぐに来なくなってしまったり。6カ月続けば良い方です。

 日本人オーナーシェフは銀座で修業をしており、もちろん、普通に和食を提供できますが、この状況で現地のスタッフをヘルパーとしてトレーニングすることは、大変難しく、常にトレーニングばかりで、成長出来ておりません。日本から職人を呼ぶことも考えていますが、ビザの取得に3~5年かかります。取得できる可能性も50/50くらいです。

 日本の中小企業のように家族的でこの様な人たちに親身になり、共に成長して行こうという気持ちで接しておりますが、理解してもらえません。アルコール、麻薬の問題のない人たちは、トレーニング途中、早い場合は、2~3週間で昇給を要求してきます。

 昇給ができない理由を説明しますが、ほとんど理解してもらず辞めていきます。最初から2~3カ月のトレーニング計画を立てても途中でダメになります。

 現地スタッフの採用、トレーニング、保持は、どうすれば良いでしょうか? 成長していくために他になにか良い方法があるでしょうか? 多少、高級志向でやっておりますが、この状況では大変難しいです。ビジネスモデルを変える事も考えておりますが、職人気質のオーナーシェフのため、それも難しいです。諦めたいけれど、諦めたくないです。

 よろしくお願い致します。

(52歳 女性 自営業)

大竹 剛(日経ビジネス):上田さん、今回はアメリカで日本食レストランを12年経営していらっしゃる女性からです。ついに、上田さんの相談室が、アメリカの小都市まで届き始めました。

 この方は、現地スタッフの採用とトレーニングに悩んでいるようです。スタッフを募集しても、応募者の約半数が面接に現れず、面接に現れてもアルコールや麻薬など問題を持っている人ばかりとか。そのような方たちを採用しても全く定着しないようです。

 諦めたいけど諦めたくない。なかなか、悩みは深そうです。

上田 準二(ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役):そもそも、オーナーシェフもおられるということだけど、この女性はそのオーナーシェフと夫婦なのかな。それは分からないね。オーナーシェフということは、このシェフがいわゆる社長のような役割をしているのかな。