「元気な人」の生命を脅かす可能性は低い

 裏を返せば、どうやらこの新型コロナウイルス感染症は、「持病もなく高齢でもない、普通の元気な人」にとって生命を脅かすようなものである可能性は低いと言えます。この事実は、これまでのいくつかの論文でも明らかになってきました。

 実際に国内で新型コロナウイルス感染症の患者さんの治療にあたった国立国際医療研究センターの忽那賢志(くつな・さとし)医師がTBSの取材で語った内容によると、

  • 予想より症状は軽い
  • インフルエンザと区別がつきにくい
  • 最初に鼻水、喉の痛み、せきなど風邪のような症状が現れ、その後、発熱や体のだるさが続く
  • 発症から肺炎が見つかるまで平均4日間

とのことでした。忽那医師は知人ですが、ご自身の記事でも、「健康な方が罹っても重症化する可能性は高くない感染症だろう」と書かれています。

 医療関係者に感染が起きたことなどを考えると、もはや接触者の追跡は難しいフェーズに入ったと考えてよさそうです。ということはつまり、国内ではどこに感染者がいてもおかしくない可能性がある、と考えます。私個人としても、自分の居住エリアや職場にはすでに感染者がいる可能性はある、と考えています。

個人レベルで何ができる?

 こんな中、私たちが個人レベルでできることは何でしょうか。それは、

  • 手指衛生(せっけんでの手洗い、もしくは消毒用アルコール使用)
  • 咳(せき)が出る人はマスクをつける
  • 風邪っぽい症状があるときは無理に仕事や学校に行かない

 ということが言えます。手指衛生なんて言われても、と思われるかもしれませんが、非常に有効だと思います。マスクを買う人が増えて高額転売が問題になっているのに、手洗い場が行列になったというニュースを聞かないのは、少しおかしいとさえ感じています。以下に厚生労働省が作成した手洗いの仕方のポスターをシェアしておきます。

厚生労働省のポスター
厚生労働省のポスター
[画像のクリックで拡大表示]

次ページ 武漢の医師から届いた生々しい現状