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費用は病院によって大きく異なる

 セカンドオピニオンを受けたい病院が決まったら、病院の代表に電話し、セカンドオピニオンを受けるために何が必要かを尋ねてください。ほとんどの場合で予約が必要ですし、費用も病院によって異なります。

 金額は、保険が適用されないため病院によってはかなり高額になります。あるサイトによると、東京都内の大病院、例えば、日本赤十字社医療センターなら4万6440円(1時間)、慶応義塾大学病院・東京大学医学部付属病院・癌研究会 有明病院なら4万3200円(1時間)でした。

 都内では大学病院が高く、公立病院が安い設定になっているようです。私が以前、勤めていた都立駒込病院では1万2000円と、前出の病院に比べて3分の1以下という料金設定でした。不思議なものですね。また、地方を見ると、私の出身大学である鹿児島大学の大学病院では1万6200円でした。

 東京都内の状況を見ただけでも、おそらくこの金額とセカンドオピニオンの質はほぼ無関係だと私は感じます。費用の問題はありますが、がんと診断された方全員がセカンドオピニオンを聞きに行ってもいいと個人的には思っています。

複数の医師に聞くことで得られる安心感

 がんの治療は、患者さんの一生を左右するもの。どの病院のどんな医者がどのクオリティーの治療をやっているのか、完全に把握する方法はありません。もし万が一、変わった医者に当たってしまうリスクを考えたら、治療前に一度、他の医師の意見を聞く価値はあると私は考えます。珍しいがんでなければ、専門家の間で意見はほとんど変わりません。もし変わるとしたら、手術の方法が開腹手術か腹腔(ふくくう)鏡手術になるかというくらいです。

 しかし意見が同じであったとしても、2人目の意見を聞く価値は高いと思います。なぜならセカンドオピニオンにより、「2人の医者の意見が一致している」という安心感を得られるからです。

 また、がんが再発してしまったり、転移をしてしまったりしたときなども、セカンドオピニオンを聞くタイミングだと思います。病状が複雑になると、治療の作戦は医師によって少しずつ変わります。その理由は、高い医学的根拠の研究結果がないためです。この場合、医師は自身の経験と得意な方法の中で、患者さんの希望に沿って治療をしていくことになります。

 ただ、このタイミングでのセカンドオピニオンは、患者さん側も非常に難しい選択を迫られることになるでしょう。正解はない中で、「AとB、どちらにするか」を決めねばならないのですから。こういうときは、どちらの医師、あるいは病院が信頼できるかで選んでもよいかもしれませんね。