こんにちは、総合南東北病院外科の中山祐次郎です。
2月になりました。不思議なもので、1月は正月休みから、休みボケのままエンジンがかかりきらずに過ぎ去ってしまいます。毎年、こんなことをやっているな、と思いつつ、いやしかし昨年までは年末年始に緊急手術ばっかりやっていた記憶がよみがえりました。今は1年限定で京都大学に勉強に来ておりますが、再来月から盆も暮もないあの生活に戻るかと思うと、正直なところなかなかの恐怖です。
朝起きて枕の下にある携帯を見て、「良かった、夜中に病院から呼び出し電話が来ていなかった」と安堵する日々は、今では考えられない24時間365日の緊張感がありました。
こちら京都ではちらりと小雪が舞う日も多く、私の住む築78年の借家はずいぶんと冷えます。横浜→鹿児島→東京→福島と住んできた私ですが、福島といい勝負と言ってもいいほどの冷え方です。

そして私の周りではインフルエンザが大流行です。厚生労働省のデータを見ても、ここ20年で最多になっているようです。皆様、ぜひお気をつけください。
今からできるインフルエンザ予防は、手洗いとうがいをしっかりすることと、インフルエンザの人になるべく接触しないことです。会社などでインフルエンザかもという人が出たら、迷わず休んでもらうことも重要です。検査は万能ではないので、必須ではありません。医師は検査なしでもインフルエンザと診断することが往々にしてあります。
ダルビッシュ選手のあるツイート
さて、本題に入りましょう。
今回は、「健康本の怪しさ」という、出版業界をおよそ敵に回すだろうタイトルですが、医師で公衆衛生を学び、かつ物書きの私にしか書けないテーマです。私は数社の出版社とお付き合いがありますが、忌憚(きたん)も忖度(そんたく)もなくお話ししたいと思います。
先日のこと。ツイッター上で大リーガーのダルビッシュ有選手がいわゆる炎上をしておりました。根拠の弱い健康本をオススメしていたとのこと。ツイッター上の医師や医学系研究者などが一斉に反論し、一時は大騒ぎになりましたが、すぐにことは収まりました。
ここで申し上げたいのは、ダルビッシュ氏を非難することではありません。むしろ、なぜこんなことが起こってしまったのか、そして情報の受け手である皆さんがどうすべきなのかを、ダルビッシュ氏のこの疑問に答えることで考えたいのです。

「いわゆる"トンデモ"と言われる本が世の中にいっぱいあるわけなんですが、なぜそのような本って売っていいんだろ?? その根絶させれば間違った道に行ってしまう事は防げますよね。 誰か詳しい人教えてください!」
(ダルビッシュ有氏のツイートより引用)
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