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ファーウェイを巡る問題は次のステージへ(写真:ユニフォトプレス)

 中国の通信機器メーカー、ファーウェイを巡る問題はオバマ政権末期からの根深い問題だ。2010年1月に米国議会の特別委員会が調査をスタートし、2012年に調査報告書が出され、安全保障上の懸念が指摘された。

 単に次世代通信規格5Gの主導権争いではない。中国は国家主導の経済システム、共産党政権による統治のための監視社会システムを14億人の中国のみならず、中華秩序圏を海外にも拡大しようとしており、ファーウェイはその中核的なプレーヤーだ、と見ているのだ。そしてその技術は不正な手段で入手したものだとして、長年捜査機関によって追跡されてきた。

 こうして既に米国によって、ファーウェイはいわば“ロックオン”されている。

 またこうした懸念からファーウェイ排除の動きは米国だけでなく、欧州連合(EU)でも広がっていることは忘れてはならない。

 英国、フランスだけでなく、親中国のドイツでさえそうだ。ポーランドでもファーウェイ社員のスパイ行為が摘発されている。

 こうした背景のもとに、米国での最近の展開は昨年、予想した通りの展開をしている。すなわち、第一弾は昨年8月の国防権限法2019で、ファーウェイの製品を米国行政機関から締め出した。いわば「買わない」「使わない」だ。そして同盟国にも同調を求める。

 第2弾は昨年12月のファーウェイCFO(最高財務責任者)の逮捕劇である。

 そして第3弾が先日の米司法省によるファーウェイに対する起訴。個人から法人へ、イラン制裁違反から知財の窃取容疑へと予想通りの展開を見せている。

 今後、さらなる展開があるだろう。

 第4弾として予想されるのが、ファーウェイ製品の締め出しにとどまらず、そのサプライチェーン(部品供給網)の途絶をねらう。「買わない」「使わない」だけでなく、「売らない」「作らせない」の段階だ。

 具体的には、輸出管理の「懸念顧客リスト」(いわゆるブラックリスト)の対象にする。その結果、ファーウェイに対して、米国は原則輸出不許可の運用になる。昨年のZTEに対する措置と同じだ。実はZTEが前哨戦で、本丸はファーウェイなのだ。