居林:前回、釣りの「浮き」のお話をしましたが(「日経平均3万円、今は森より林を見る時期」)コロナ禍は大きな波のうねりをつくったので、上がったところと下がったところがあるわけですよね。今回の波は突発性なので、ブランコみたいなものです。ブランコって前に押すと、その後後ろに下がるじゃないですか。

そういえば一番下にある「半導体、インターネット、ソフトウエア」は、矢印が長く続いていますが。

居林:これはテクノロジーシフトなので構造的な変化ですね。巣籠もり、IT機器、自動車などは、一時的な波とみています。これから、いったん需要消滅が起きた旅行、外食、化粧品が戻りつつあると思っています。新型コロナワクチンというすごいゲームチェンジャーが入ったので、ハイテク銘柄以外のものが買えるようになったね、と。

前回は「ハイテクとハイテク以外というアンバランスが生じているけれども、出遅れ株の巻き返しが来るよね」というのが結論でしたが。

居林:はい、それが来つつありますね。もうちょい乗っても大丈夫じゃないですかと思っています。1カ月たってみて、一応思っていた通りになっているようです。

あなたはどう見る、流動性相場

 さて、じゃあ、最後に問い掛けをしておしまいにしたいと思います。

 今回のメインテーマ、流動性の話です。流動性がすごい水準だということは分かると思います、マネタリーベースとかで計算してもいいのですけれども、お金が市中にあるということと、それが投資資産に向かっているということとはまた別で、投資されているかどうかが一番大切なんですね。なので、ETFの流入量とか、SPACのできた数とかで見るわけですが、SPACの話でいいですか。

空箱上場ですね。お願いいたします。

居林:統計によりますと、去年、2020年というのは248のSPACが上場したそうであります、米国で。2021年はどうかというと、3月初旬現在でたぶん私たちの集計によると154であります。

すごい勢いですね。

居林:まあ、あまり言いたくないですけれども、新しいこういうふうな仕組みというのは、往々にして行き過ぎて、次の問題を引き起こすような気もします。けれども、この数字から明らかなように流動性がまだ持っているということは持っている。だから、今は日経平均3万円あたりで、循環物色の波に乗っていたいと思うのですが。

なるほど、で、いつ落ちると思いますか? 

居林:……というのは私には正直分かりません。それはマーケット参加者の心理の関数なんですね、たぶん。ワクチンの接種が続いていて、コロナが、ああ、もう大丈夫なんだと思うまではいくんじゃない、と、思います。思いますが、実は昔から私はこういう流動性相場を当てるのはうまくありません。私の先輩方には非常に上手な方がいらっしゃいましたが、私はその技は身に付けられませんでした。

バブル化しますかね。それとも、さすがに今回は?

居林:どう思います? 私も分からないです。ただ、株式市場に流れていたお金の流れが横に流れる動きはもう始まっていますよね。株式市場でいえば、今まで見向きもされなかったバリュー株、海運、銀行、自動車、鉄鋼。すでに申し上げた株式市場以外にもお金が流れているのも見えますね。

不動産とか。ああ、またあの道か、という気もしますけど。

居林:別の何らかのセクターにもお金が流れていくと思いますけれども、できることならどこに行くのが望ましいのか。あるいは、流動性の供給を絞るのが望ましいのか。ということで、流動性をどの市場で見るか、先行きをどう見るか、ぜひ、皆さんのご意見を聞きたいと思います。

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