武田:「ガチャ」と「信じること」。最高ですね。最後に皆さんから一言ずつ聞かせてください。あなたにとって「子育て」とは?

土岐:「人生のテーマ」です。僕にとって子育ては、仕事ともつながった人生全体を包み込むテーマです。なので無理に公私を分けずに、混ぜこぜにすることで楽しむことができると思います。

沢木:僕はさっきと同じ言葉で「壮大な実験」です。正解をすぐに見つけにいかないことが楽しむコツ。試行錯誤を楽しむように、遊びのように続けていけたらいいなと考えています。

川口:私にとって子育ては「仲間づくり」です。私と夫にとって“3番目の家族”という仲間であり、娘を通じて知ることができる世界やそれに関わる人たちと仲間になれるきっかけもたくさんもらっています。そして、地球に暮らす人間を1人増やして仲間づくりをしているという意味でも。

井上:僕にとって子育ては「子育てしない」。この発言は絶対に怒られるやつですよね(笑)。でも、これまでお話ししてきたとおり、僕は子どもを育てている感覚はなくて、一緒に育っている感覚なんですよね。誰よりも心を許せる親友でありたいと思っています。誰よりもあいつらのことを信じて、一緒に笑って、泣いて、育っていきたい。

武田:信じ切る子育てをしたい、と。

井上:はい。そう思うのには僕自身の原体験があって、最後にお話ししてもいいですか? 僕がこんなに自由で人生を楽しめる大人に育ったバックグラウンドに、子ども時代の僕をとにかく信じてくれたおじいちゃんの存在があるんです。

 僕は田舎育ちで祖父母も一緒に7人で暮らしていたんですね。おじいちゃんはとにかくどんなときでも僕のことを信じてくれていて、「浄がそう言うなら、それが正解なんだ。思うようにやってみろ」といつも応援してくれた。僕のことを100%、いや200%信じてくれる存在が近くにいたから、僕はなんでもチャレンジできたし、失敗しても前向きに進める性格に育ったのだと思います。

武田:絶対に味方になってくれる存在だったんですね。

井上:たとえ僕が悪さをしても嘘をついても「浄がそう言うならそうだ」と言い切ってくれる。だからこそ、ちゃんとしようと思えたし、おじいちゃんを喜ばせて笑顔にできることをたくさんしようと頑張れた。世界で一番信じる味方。そんな存在になれたらと僕も思っているんです。

武田:最後に素晴らしいお話をありがとうございました。この後、会場の皆さんともディスカッションを深めて、このセッションを終えたいと思います。
 子育てに正解はないし、それぞれの試行錯誤を肯定すること。それが、世の中の子育てを前向きに進める出発点だと思います。学びも迷いも共有できる場を、これからも盛り上げていきましょう!

本連載をまとめた『気鋭のリーダー10人に学ぶ 新しい子育て』(絶賛発売中)
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本連載「僕らの子育て」が本になりました。新しい時代を担う若手経営者たちや、様々な業界のプロフェッショナルたちが、どのように「育児」と向き合っているのか。2018年8月に発売した『子育て経営学 気鋭のビジネスリーダーたちはわが子をどう育てているのか』の続編。絶賛、発売中です。

■登場する10人のプロフェッショナル

佐々木大輔氏   freee CEO
沢木恵太氏   OKAN代表取締役CEO
森山和彦氏   CRAZY社長
谷田優也氏   ウェルプレイドCEO
長内孝平氏   ビジネス教育系YouTuber
宝槻泰伸氏   探究学舎代表
井手直行氏   ヤッホーブルーイング社長
仲山進也氏   楽天大学学長/仲山考材代表取締役
武田双雲氏   書道家
為末大氏   Deportare Partners代表/元陸上選手

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