沢木:うちは最近テレビで事業を取り上げていただくことが多くなったので、理解してくれるようになりましたね。「おかん」の意味を母親と理解する前に、総菜を売るサービスとして理解したみたいです。

川口氏(以下、敬称略):うちはまだ子どもが小さいのでずっと先の話になりますが、私が何をしているかはぜひ伝えていきたいと思っています。特に、ホームレスの方々にお弁当を届けに行く「夜回り活動」という活動は、教育上もいい体験になるはずなので、3歳くらいになったらぜひ連れていきたいです。実際、他の経営者の方から「社会勉強のためにうちの子を夜回り活動に参加させてほしい」と頼まれることもあるんですよ。

武田:素晴らしいですね。川口さんのお子さんも、すでにホームレスの皆さんの間で人気者なのでは?

川口:携帯電話の待ち受けにしてくださっている方も多いですね。「孫みたいなもんだから」と、1歳の誕生日にお祝い金をそっとくれたり。「いいよ、いいよ」ってお返しするんですけど、娘には自然な交流の中で社会の隅々を見る経験をしてほしいです。

井上:特定の職業を目指せと教えるのではなくて、社会につながる仕事をすること自体が面白いぜと伝えたいと思いますね。だから僕は、毎日のように「世界を変えてくるぜ」と言うんです(笑)。

武田:「子育てと経営」の共通点、沢木さんはいかがですか?

沢木:どちらも共通して言えるのは「壮大な実験」だということです。スタートアップは経営のセオリーはありつつも、前例がないチャレンジに次々と挑みながら新しい解を見つけていく。子育てはそれがより長いスパンで続くんですよね。だから、とにかくなんでも試してみて、「失敗したかも」と思ったら早めに軌道修正する。その感覚で経営も子育てにも取り組んでいます。

土岐:僕から皆さんに聞いてもいいですか? 沢木さんがおっしゃったような実験思考って、ぜひ子どもたちにも身につけてほしいと思っているんですが、うちの長男が慎重派なんです。「週末にどこか行こうよ」と誘っても「家がいい。家が安心する」と消極的で。小学校の卒業文集に「将来は公務員になりたい」と書いていたことに、起業家の父親はビックリするわけです。下の娘は正反対でチャレンジ大好きっ子なんですけれど。どうしたら、新しいことにチャレンジしてくれるようになるのかなと、ちょっと悩んでいるんです。

井上:僕の場合は、とにかく自分も一緒になって楽しむようにしています。「見た?『進撃の巨人』!」とか、面白いことがあったらノリノリで巻き込む。

武田:親の興奮をまず伝えるということですね。

沢木:確かに、熱量の高い人には影響されていきますね。うちも4人の子どものうち2人、3人が楽しんでいることには、残りの子も巻き込まれていきます。大人がまず楽しんでマジョリティーを形成するというのはポイントかもしれないです。

武田:なるほど。ヒントが出てきましたね! 川口さんは何か感じることがありますか? 「子育てと経営」の関係について。