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子育てを通して生活スタイルも一変!

ベトナムの子会社訪問では、懇親パーティーにも子どもたちを連れて行った

生活スタイルを変えることに不安はなかったですか。特に重職に就いている方は、「オレがいないと仕事が回らないんじゃないか」と気になってしまうようですが。

古俣:むしろサステナブルな働き方になってよかったと思っています。僕はもともと内向的な性格なので、以前のほうが無理していたのかと思うくらいです(笑)。

 何より健康になりました。痛風の一歩手前だった尿酸値が改善したのでよかったです。朝型に変えた今のほうが、頭がスッキリと働くようになったと実感していますし。きっと昔は、お酒の影響で眠りが浅かったのだと思います。

 仕事に関しては、大前提として、当社のビジネスモデル自体がインターネット上で完結して、人と直接会って商談などをする必要があまりなく、結果として、柔軟で自由度の高い働き方ができています。

 特にエンジニアは、朝早く手を動かすほうが集中できる人もいれば、夜型の人もいるので、個々に合わせた働き方を提供できることが、成長戦略上も重要でした。

 僕も会社のオフィスに社長室はなく、会社の近くにコワーキングスペースを個人で借りて、時々そこで仕事をしています。インターネット環境さえあれば場所に縛られず、どこでもいつでも働ける。

 また社長である僕が会社にずっと張り付いてなくても、各部門のリーダーの裁量で業務が回せるように、権限委譲を進めてきました。結果的に、子育てで緊急案件が生じても仕事と両立しやすくなっていると思いますね。

 社員からは時々、「古俣さんは創業者なのに、事業から離れることが寂しくならないんですか」と聞かれるんです。もちろん、大好きなサービスを直接触らなくなることには、少し寂しい気持ちはありますが、今の僕の役割は「大きな価値をつくる事業を生み出す会社を育てること」だと思っているので、自走する組織をつくることに注力しています。(後編に続く)