「オトコが育児に参加するのが当たり前」の時代に変わりつつある。旬の経営者や学者、プロフェッショナルたちも、自らの育児方針や育休取得についてパブリックに言及することが増えてきた。優秀なリーダーたちは、我が子にどんな教育を与えようとしているのか。また自身はどう育てられたのか。そしてなぜ、育児について語り始めたのか。
連載29回目に登場するのは、学生向けキャリア教育と企業の採用支援を行うエージェントBeyond Cafe代表の伊藤朗誠氏。プライベートではこの1月に第1子が生まれたばかりという新米パパだ。人の成長そのものに強い興味を持ち、事業を立ち上げた伊藤氏は、自身の子どもに対して、どんな「成長の機会」を与えたいと考えているのか。話を聞いた。今回はその前編。

1991年兵庫県生まれ。関西大学法学部卒業後、シンドバッド・インターナショナルに入社。ITを活用した教育サービスに従事した後、2015年に創業メンバーとしてTerraceを立ち上げ、取締役に就任。2016年より新卒者紹介を基幹事業とするBeyond Café取締役に就任。2018年より現職。これまで5000人以上の学生の就職支援に携わる。「若者が働くを通じて“夢中”になれる場所を創る」をミッションに、就活生支援のためのカフェ運営、イベントを開催。2019年より東北・関西・九州にも拠点を広げ、キャリア教育「ビジネスマン先生化プロジェクト」を新たに展開する。東京都在住。国際線客室乗務員の妻、0歳1カ月の長男と3人暮らし。(取材日/2019年2月15日、撮影/鈴木愛子)
伊藤さんは、学生向けキャリア教育と企業の採用支援を行うエージェントの創業メンバーであり、昨年からは代表に就任されました。今日お邪魔した東京・渋谷にあるカフェスペースも、就職相談や情報交換のために訪れた学生でにぎわっていますね。若者のキャリアに深く関わる事業を率いる伊藤さんですが、ご自身も27歳という若さ。どんな子育てをなさっているのか気になります。
伊藤氏(以下、伊藤):父親としては本当になりたての新米なんです。長男が産まれてまだ1カ月しかたっていないので。結婚と、会社の代表就任と、子どもの誕生が、半年くらいの間に一気に続いたので、公私共にダイナミックな転換期にいます(笑)。
お子さんが生まれてからこの1カ月で、生活は一変しましたか。
伊藤:仕事をしている日中は完全に「ビジネス脳」なんですが、家に帰って赤ん坊の顔を見るたびに、「おお! これ、俺の子どもなんだよな~」と不思議な感覚になります(笑)。
生まれて1カ月の間に、ほっぺたが厚みを増してきたり、指の皮がしっかりしてきたり、確実に成長していることに感動します。
生活リズムもかなり変わりました。まずは睡眠のサイクルが激変しました。夜中に2~3時間おきに授乳とオムツ替えがあるので、寝不足がつらいです(笑)。
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