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「勉強をするもしないも自由」

軽井沢での子育てはどんな日常ですか。典型的な1日の過ごし方を教えてください。

井手:田舎の自然の中での生活なので、都会の子育てとはだいぶ違うと思います。学校までは子どもの足で50分くらいかかるので、小学生の2人は7時過ぎには家を出ます。

 今の時期はまだ雪も残って冷えるので、朝の6時くらいに僕がまず起きて、薪ストーブをつけます。うちの暖房器具は、薪ストーブだけなんです。それから妻や子どもたちが起きてきて、朝飯をかっ込んで送り出す。

 夜は夜で、子どもたちが習い事をやっているので、慌ただしいんです。保育園に迎えに行って習い事に送り届けるのは妻の担当ですが、迎えに行くのは、基本は僕の担当です。

 月曜は三男が空手に、火曜と水曜は長男・次男がサッカーに行くので、19時に間に合うように僕がクルマで向かいます。この取材を東京で受けている今日も水曜なので、19時のお迎えに間に合う新幹線に乗って帰る予定です。

 金曜のスイミングは妻の迎えが基本ですが、僕が行くこともありますね。で、家に帰ったら夕食を食べて、風呂に入ったらもう寝る時間。21時には寝かせたいので、平日の夜は「習い事、食べる、風呂、寝る」だけでバーッと終わります。

夫婦の子育て分担をしっかりなさっているんですね。

井手:妻は来春開校予定の「軽井沢風越学園」という学校法人のスタッフとして忙しくしているので、彼女の時間もできるだけつくってあげないといけないなと思っています。とはいえ、実際にはどうしても妻の負担が多くなっちゃいますが。子育てに関しては、もう完全に妻をリスペクトしています。

 妻は仕事柄、教育熱心でもあるので、習い事をさせるのにも積極的で。僕はどちらかというと「何もさせなくてもいいんじゃない」という方針ですが、彼女にこだわりがあって大事にしたいことなら、その思いは尊重して、僕もできるだけ合わせられるようにしていきたいな、と。

「何もさせなくていいんじゃない」という考え方は、ご自身を育てたご両親の影響ですか。

井手:そうですね。僕の両親はしつけには多少厳しかったですが、「勉強しろ」と言われた記憶はありません。僕も男三兄弟で、特にやんちゃな次男坊として育ったんですが、自分が興味がある勉強を好き勝手にやっていました。

 「勉強をするもしないも自由。好きにしなさい」という両親だったので、僕も同じような感じかもしれないです。反対に、妻の家族はみんな教育熱心で、「宿題はちゃんとしなさい」というタイプで、僕ができないことをうまく補ってくれていると思います。

 僕が子育てで一番役立っているのは、子どもたちと一緒になって遊ぶことじゃないでしょうか。先週末も家族でスノーボードをしに行ったら、長男はだいぶ滑れるようになっていたので、僕も一生懸命滑って「もっと前かがみになったほうがいい」「今のどうだった?」と夢中になって遊びました。

 最近は、子どもたちだけで遊べる時間も増えてきたので、パパの出番も以前よりは少なくなっていますが。