夫婦2人だけの子育てで感じた限界

現在はご両親と奥さま、娘さんとの生活ですか。

長内:父は単身赴任中なので、母と妻、娘の4人暮らしです。子育てを担える家族が一人でも増えるのは、本当に助かりますね。

 娘が産まれて青森に移るまでの3カ月ほどは、川崎のワンルームマンションで、夫婦2人で子育てをしていたんですが、それはもう大変で……。僕も仕事に集中できませんし、妻も明らかにストレスが溜まっているし。「この生活はサステナブルではないな」とすぐに実感して、生活拠点を変える意志が一層、固まりました。

 母は近くの小学校の給食センターで働いているのですが、もうすぐ60歳になりますし、青森で一人で暮らす生活は心細いだろうなとずっと気がかりでもありました。

 今回のUターンの決断は、実は少し、母のことを考えたという背景もありました。寒い地域の住民ってあまり外に出ないから(笑)、近所付き合いも限定的。都会と比べて、年を取ってからの一人暮らしは結構、寂しくなっちゃうんです。

奥さまのご両親からも、すぐに理解を得られたのでしょうか。親世代の価値観としては、「誰もが名を知る大手企業を辞めて、YouTuber一本でいく」という選択に驚く方が多いと感じます。

長内:ありがたいことに、応援してくださいました。妻のお父さんはアメリカ人なので、専門性さえ磨けばフリーランスとして働くことには何の違和感も持たなかったようで、家族を大切にするライフスタイルを目指す決断には、賛成してくれました。

 妻が、「このジャンルは将来性がある」と背中を押してくれていたことも大きいですね。妻は7歳まで日本で暮らしていましたが、それ以降は20年ほどアメリカで暮らしていたので、働き方についての価値観も、いい意味で日本社会の常識にとらわれていないのだと思います。

ということは、奥さまは、縁もゆかりもない青森での生活に賛成されたんですね。

長内:「いいんじゃない」と言ってくれました。ただ、これからの時代は、同じ場所に永住するような時代でもないと思っていて、僕たちも今は子育てに適した環境を求めて青森暮らしを選んでいますが、将来はまた東京に戻るかもしれません。住んだことがない別の場所に移る可能性だってあります。

 もちろん、故郷の青森にはずっと恩返しをしていきたいので、稼いだ分を税金でお返しできるよう、会社を立ち上げた時には、登記の住所を青森にしました。

 うれしいのは、町長さんや地元の銀行のトップの方が、すごく歓迎してくださったこと。どうやら僕が、「子育てのために青森に帰ってきた」というのがポイントのようです。「よく分からない商社マンがイケイケで、ビジネス目的でやってきた」と受け取られることなく(笑)、応援してくださっています。

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