5人の子どもと、それぞれ「旅」に出る

小林:はい。29歳で父親になって、今では小学生から高校生まで、2男3女を育てています。

 私自身が4人きょうだいの中で育って楽しかったので、物心ついた時から「早く結婚して、若いうちにパパになって、子どもはたくさんほしいなぁ」と思っていました。将来の夢を聞かれたら、「家族団らん」と答えるような変わった子どもでした。妻は一人っ子育ちだったので、「子どもが多いと、こんなに食卓がうるさいのね」と言っています(笑)。

 で、仕事では嬉々として取り組んでいる人育てが、家庭の子育てに生かせているかというと……、それがなかなか。

 既に何人かが思春期になっていて、日々ぶつかっています。「もっとこう言えばよかったな」とあとから悔やむことだらけです。同じ親から生まれ、同じ環境で育っても、五人五様、まるで性格も違いますし、試行錯誤と自己嫌悪の連続ですよ。

普段はどのように子育てに関わっていますか。

小林:基本、平日夜は遅くなってしまうので、平日朝と週末だけですね。

 私はショートスリーパーで、大体3時間くらい眠れば十分なので、朝は早いんです。ですから、一緒に朝食を食べる間に子どもと話しています。5人の子どもたちが好き勝手に話すので、ほとんど会話のキャッチボールは成立していませんが(笑)。

 最近でこそ中学生より上は各自の部屋で寝ますが、その昔は一部屋に布団を敷き詰めて、全員で雑魚寝する合宿所のようなスタイルでした。仕事のない週末は習い事の送り迎えの運転手です(笑)。

 こういった感じなので、私は自慢できるほど子どもたちと関わる時間を持てていないんです。ただ妻が天才的なマネジメント力を発揮して、日常の子育てを一手に引き受けてくれています。塾や習い事のスケジューリングで、彼女の手帳は真っ黒ですよ。

 日常的にこまめに子どもに関われない分、習慣にしているのが、10歳・15歳・20歳の節目で一人ひとりにプレゼントする「父との二人旅」です。

「父との二人旅」。それはどういったものですか。

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