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 本連載では、ここまで「糖尿病」「脂質異常症」「高尿酸血症」「高血圧」を避けるための食事や運動について解説してきました。

 これらによって「動脈硬化」の進展を阻止し、「要介護状態」をもたらしてしまう「脳卒中」や「認知症」を遠ざけることが可能になります。

 食事の詳細については、各論を参照していただくとして、ひと言で簡単にまとめると、どうなるでしょう。

 答えは「バランス良く食べましょう」。手あかのついた表現ではありますが、これに尽きます。これは完全に正しいのです。

 そして、なぜ正しいのかといえば、バランス良く食べることが「最も有効なリスクヘッジになるから」です。

 三大栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質)はいずれも人体を構成するために必要不可欠な成分です。

 しかし炭水化物をたくさん取りすぎれば、血糖や中性脂肪が上昇し、善玉コレステロールが低下します。脂質を摂取しすぎると脂質異常症をきたします。また脂質には、様々な種類があり、トランス脂肪酸や動物性脂肪の過剰摂取は様々な疾患のリスクを上げます。

 「たくさん取りましょう」といわれるタンパク質でさえ、尿酸値の上昇をきたします。そもそもタンパク質だけを純粋な形で摂取することは現実的に難しく、おかずを増やすことで対応するとすれば、塩分や脂質も自動的に摂取量が増えてしまいます。蛇足ながら、食費の増加も無視はできないでしょう。

 このように、「バランス良く食べましょう」というのは、「いろんな栄養素を取るのが体に良い」という意味ももちろんありますが、どちらかといえば各栄養素の過剰摂取によるリスクを下げるという観点で、単に「それが一番安全だから」なのです。