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 前回の記事(詳細は「太ると運動したくなくなる科学的な根拠があった!」)では、運動は短時間でもいいこと、またこま切れでも構わないことを解説しました。

 肥満になるとレプチン(食欲を抑制するためのホルモン)が産生されて高値になります。そして結果的に、運動がもたらす脳内報酬が減弱し、自発活動が低下するメカニズムも明らかになっています。

 このような、意欲を低下させてしまう負のスパイラルから抜け出して、どうすれば運動習慣を身に付けることができるのでしょうか。運動の中でも最も基本的なウオーキングを例に、解説します。

 厚生労働省は「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」として、「健康日本21」を策定しています。

 ここでは、目標としてまず「歩数の増加」が挙げられています。具体的な目標値としては、20~64歳の場合、男性で9000歩、女性8500歩、65歳以上の場合は男性で7000歩、女性で6000歩です。

 よく「1日1万歩」といわれていますが、実はそこまでは求められているわけではない、ということです。

 ではそれが理想だとして、実際に日本人はどれぐらい歩いているのかというと、「平成29年国民健康・栄養調査結果の概要」によれば、20~64歳の場合、男性7636歩、女性6657歩であり、65歳以上の場合は、男性5597歩、女性4726歩でした。ざっとならすと、どのグループでも1500歩ぐらい足りないということになります。

 では、1500歩というのはどれぐらい歩いたら達成できるのでしょうか。