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おさらいしよう、カロリー制限食VS糖質制限食

 「カロリー制限食VS糖質制限食、違いは何?」でも解説した通り、原則的には「疾患の原因別に食事法を分ける」のが重要です。

 例えば、インスリン分泌障害でやせているのに、高血糖の場合や中性脂肪高値の場合は、糖質を制限することによって改善が期待できます。

 一方で、「肥満」だけに注目して、それを改善させるためにはどちらがいいのでしょうか。

 結論から言えば「カロリー制限食」です。というよりも、一般的な糖質制限食は、カロリー制限食に内包されると考えています。順を追って解説していきます。

 まずはおさらいをしましょう。

 カロリー制限食は「全体のカロリーと脂質の摂取量を減らす」という方法で、糖質制限食は「炭水化物は減らすけどたんぱく質と脂質は制限しない」という方法です。

 炭水化物や糖質は一切口にしないという、非常に厳格な糖質シャットアウト派の方もいますが、一般の人が気軽に参考にできるような普遍性や継続性は劣ると思いますので、ここでは検討の対象とはしません。

 「糖質制限食」と「カロリー制限食」を比べた臨床研究はいくつかありますが、有名なのが「DIRECT試験」です(1)。本試験は、糖質制限食の優越性を示すためにしばしば引用されるのですが、結果の解釈にいくつか注意点があるので、丁寧に見ていきたいと思います。