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正常な人の1割強が実は仮面高血圧!

 血圧が正常な一般の人の10〜15%は、実は仮面高血圧なのではないかといわれているほどなのです(3)。

 冒頭で「自分が高血圧であることを知らない人がいる」と述べたのは、このことを指しています。

 このように、「高血圧」とひとくくりにされますが、実態は意外と複雑です。できれば、診察室と家の両方で血圧を測り、全体像を把握することが大切です。

 また家で測る場合は、朝夕の2回測ることが推奨されています。というのは、血圧というのは日内変動が結構あるからです。就寝中、血圧は最低になりますが、明け方から覚醒時にグングンと上昇していきます。実際、狭心症の発作なども、朝に見られることが結構あります。

 さらに、冬季は血管が収縮して血圧は上がりがちになるといった季節変動もあります。

 こうして俯瞰(ふかん)して見ると、「一体、正しい血圧って何だ?」という深遠な問いが生じるのを禁じ得ません。

 ただし、冒頭で述べたように血圧というのは低ければ低いほど良いものなので、どのタイミングで測ってもおおむね問題ないレベルに入っていれば良いということになります。定期的に測定して、自分の傾向を知ることが重要です。

 次回は血圧をコントロールするとどれぐらいのメリットがあるのか、血圧を下げるために日常的にできることは何か、などを解説します。

参考文献
  • (1)NIPPON DATA2010
  • (2)Ohkubo T et al. How many times should blood pressure be measured at home for better prediction of stroke risk? Ten-year follow-up results from the Ohasama study. J Hypertens. 2004;22:1099-104.
  • (3)Pickering TG et al. Masked hypertension: a review. Hypertens Res. 2007;30:479-88.

高血圧治療ガイドライン2014

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