全3415文字

えええ!!血圧測るのってこんなに大変なの?

 血圧を正確に測ることが非常に難しいと分かりますよね。いずれにしてもリラックスして、刺激の少ない状態で測ることが推奨されています。

 ただ「診察室で医師や看護師に測定されると緊張してしまう」という人も多いでしょう。「リラックス」という意味では、 診察室よりも「自分の家」で測った方がいいのは間違いありません。そのため、実は、診察室で測る血圧よりも、家で測る血圧の方が実情をよく反映していて、「むしろ重要」と考えられているのです(ただし、少し話がややこしくなりますが、家で測った場合は診察室よりもリラックスしていると考えて、高血圧の診断基準が上下ともに5mmHgずつ厳しくなります。つまり、135/85以上の場合に高血圧と診断することになります)(2)。

 このように、診察室と家で測る血圧の値には乖離(かいり)があって当然と考えられています。その乖離が多少大きい場合(診察室では高血圧だが家では正常など)は「白衣高血圧」と呼んでいます。医師などの白衣を見ると緊張して血圧が高くなってしまうことから付けられた呼び名です。

 白衣高血圧は、心情的には十分了解できることですし、あくまで診察室という特殊な環境下で短時間だけ起こることなので、一般的な高血圧よりは経過は良好と考えられています。

 ただし日常生活で緊張するような局面はしばしばあるので、そのたびに血圧が高くなっているとも推測されます。また白衣高血圧の一部の人は、恒常的な高血圧に移行しやすいといわれているので、一定の留意は必要です。

 それとは逆に、「診察室では正常」だけど、「家で測ると高血圧」という人も実はいます。これを「仮面高血圧」と呼びます。

 本当は高血圧なのに、医師の前では正常になってしまい診断が付けられないので、「仮面」という名が冠されています。どうしてそのような状況になってしまうのか不思議な気もします。

 そして白衣高血圧とは違い、日常生活の大部分で高血圧なので、一般的な高血圧と同等のリスクがあると考えられています。

 そして、これが決して珍しいことではないのです。