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 前回(「30歳以上の男性の約3割が高尿酸血症!? 悪化すれば痛風や透析にも」)に続いて、意外と盲点になりがちな高尿酸血症について解説いたします。

 高尿酸血症を改善するには、どんな生活習慣が必要なのでしょうか。

 まずは食事内容についてです。

 時々、「尿酸は肝臓で合成されるから、食事でプリン体を制限しても意味がないんだ」という論調の記事を目にしますが、それはやっぱり間違ったスタンスだと思います。体内の尿酸プールがあふれてしまっているのだから、やはり外から原料をドンドン投入するのは、控えた方がいいでしょう。

 米国で4万7150人を対象とした研究によれば、痛風の発症リスクは、肉類摂取量が多いグループ(1.4倍)、魚介類摂取量が多いグループ(1.5倍)で高く、逆に乳製品摂取量が多いグループ(0.6倍)では低かったと報告されています(1) 。

 「どうして肉がダメで、乳製品は良いの?」と思うかもしれませんが、カルシウムなどが豊富な乳製品はアルカリ性食品であり、「尿酸を尿にしっかり溶かして排泄を促す」というメリットがあるからなのです。ほかにアルカリ性食品には、野菜や海藻、キノコなどがあります。

 こういった結果を受けて米国では肉類、魚介類の摂取量を減らすことや、DASH食(魚、豆、ナッツ、野菜などを主とする食事)にすることなどが勧められています(2-3)。

 DASH食までできる人は少数派でしょうから、まずはどういう食事にプリン体が豊富なのかを意識して、緩やかに制限することから始めればよいと思います。