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メタボと高尿酸血症は、合併しやすい?

 もちろん「プリン体の多い食事を食べているから」というのもありますが、実は食事から摂る以上の量の尿酸が、体内(肝臓)でも合成されています。体内には尿酸のプールがあり、おおよそ1200㎎ぐらいになるように保たれていますが、それよりも多くなった分は、主に腎臓から尿中へ排泄されます。

 ですので、尿酸値が上がる原因としては、プリン体の過剰摂取のほかに、肝臓での合成が過剰になるケース(①産生過剰型)、うまく排泄されなくなるケース(②排泄低下型)の2つが考えられます。そしてもう1つ、①と②の両者が合わさったケース(③混合型)もあります。

 ①であっても②であっても、実は遺伝的な要因が発症に関わっているケースがかなりあるので、食事などの自助努力だけで100%コントロールできるわけではありません。

 ただし現実の高尿酸血症では、遺伝的要因に生活習慣の乱れが加わることが発症に大きく影響しているのです。

 特に、メタボリックシンドロームと高尿酸血症は非常に合併しやすいことが分かっています。

 2つの病気が原因となる食生活を共有しているのもあるし、内臓脂肪が蓄積すると、尿酸産生が活発になる(産生過剰型になる)ことも分かっています。

 メタボの基準に高尿酸血症は入っていませんが、関連が深く、類縁疾患としてとらえられています。

 高尿酸血症はメタボと関連し、腎機能を低下させる可能性もあり、さらに30歳以上の男性の約30%が罹患しているのです。国民病の一つと言っても過言ではありません。しかしその30%の人全員が、「自分は高尿酸血症なんだ」と認識しているとは到底思えません。現実的にはチェックする機会があまりなく、盲点になっているのです。

 「自治体の健診やメタボ健診でも項目がないのだから不必要」ではなく、機会を捕まえて自分から積極的にチェックするように心がけてください。

 次回は、高尿酸血症を改善するための生活習慣について解説します。

参考文献
(1)高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第2版