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 炭水化物の代謝は、「摂取→血糖値上昇→インスリン分泌→血糖値低下」と、シンプルな流れなので、比較的、理解しやすいはずです。

 それに比べると、脂質の代謝ははるかに複雑です。脂質に色々な種類があることを差し引いても、決して「分かりやすい」とは言えません。特にコレステロールの代謝は、一般の人にとってはとてもハードルが高い。

 それでもなるべく分かりやすく、順を追って解説しましょう。

 食事で取る脂質のほとんどが「中性脂肪」で、一部が「コレステロール」です。健康診断などで測定する項目と同じです。

 中性脂肪のうち、常温時に液体のもの(食用油など)が「油」で、個体のもの(肉の脂身、バター、マーガリン)が「脂」。合わせて「油脂」と言います。

 やや大雑把に言うと、「中性脂肪(=油脂)+コレステロール=脂質」となります。

 では、この中性脂肪とコレステロールはどんな役割を持っているのでしょうか。

 中性脂肪はエネルギー源となり、過剰に摂取された場合は脂肪組織に蓄えられます。加えて「メタボのあなた、無症状はとても危険です」でも解説したように、内臓脂肪は単に脂質を貯蔵しているだけではなく、体調を整えるために必要な様々な生理活性物質を分泌する役割もあります。

 コレステロールは目の敵にされることも多いのですが、実際には細胞膜の構成成分になったり、様々なホルモンの原料になったりしています。

 さて「中性脂肪+コレステロール=脂質」であるなら、「不飽和脂肪酸の方がいい」「トランス脂肪酸はできるだけ控えめに」などと言われる、「脂肪酸」は脂質のどこに入るのでしょうか。

 脂肪酸は、中性脂肪の構成成分です。マンガで分かりやすく解説していきましょう。