また、総選挙を終えたドイツでは、社会民主党(SPD)・緑の党・自由民主党(FDP)が 連立協議で合意したが、財務相には他の2党よりも財政規律重視の色彩が濃いFDPのリントナー党首の就任が確実視されている。

借りたお金はがんばって真面目に返そう

 日本のフローの財政赤字のGDP比は、国際通貨基金(IMF)による20年の推計では米国よりもましだったが、ストック(債務残高)ベースでは突出して悪い。しかも、日本は潜在成長率が米国よりもはるかに低い上に、人口減少時代がすでに到来しているにもかかわらず、外からの人の受け入れには慎重なままである<図1><図2>。

■図1:日米欧の一般政府財政収支対 GDP 比(20 年推計)
■図1:日米欧の一般政府財政収支対 GDP 比(20 年推計)
(出所)国際通貨基金(IMF)
■図2:日米欧の一般政府債務残高対 GDP 比(20 年推計)
■図2:日米欧の一般政府債務残高対 GDP 比(20 年推計)
(出所)国際通貨基金(IMF)

 財政事情が米国や欧州よりもはるかに悪い日本で、すでに述べたような政治状況が現出している。そのことの是非を、いま一度じっくり考える必要があるのではないか。

 むろん、将来の日本を決めていくのは次の世代であり、彼らの間では「新しい常識」が生まれていくのかもしれないが、1つ言えることは、「借金は善」ではなく、「借りたお金はがんばって真面目に返す」のが筋であり、「お金は天から降ってくるわけではない」ということである。

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