【8月】
トーマス・バーキン米リッチモンド地区連銀総裁
「体重が15ポンド(約6.8キロ)減った」
(8月11日、オンラインでの質疑応答で)

~ 新型コロナウイルス対策で在宅勤務になり、外食が減って体重が減ったと、バーキン総裁は明らかにした。約5カ月の生活変化でメリットがあったという。日本では緊急事態宣言が出されていた頃、外出自粛に伴う「コロナ太り」が話題になっていたが、バーキン総裁のパターンは逆である。

【9月】
ジョー・バイデン米民主党大統領候補(当時)
「いいかげんに黙ってくれないか」
(9月29日、米大統領選候補者による第1回討論会)

~ バイデン候補の発言を、トランプ大統領は不規則に何度も遮った。そうした中でバイデン候補からも、上記の激しいセリフが飛び出した。「常に口をへの字に結び、バイデン氏や司会者を向いて発言するトランプ氏に対し、バイデン氏はカメラに視線を向け、視聴者に話しかけるスタイルを取った」「トランプ氏が幾度となくバイデン氏や司会者の発言を遮り、司会者にいさめられる場面も。

 余裕を見せようとしたバイデン氏も時折トランプ氏へのいら立ちを隠しきれず、『米史上最悪の大統領だ』とののしった」(9月30日、時事)。バイデン候補は討論会の最後の方は年齢的・体力的にきつかった印象だが、事前に入念に準備していたようであり、目立った失点がなかった。一方、即興的な発言が頼りのトランプ大統領は見せ場をつくることができず、焦りの色を隠せなかった。なお、大統領はこの討論会で、「何万もの票が操作されている限り、賛成できない。選挙結果の確定に数カ月かかるかもしれない」(同)と述べて、選挙結果を受け入れるかどうかで言質を与えなかった。その後の経緯はご存じの通りである。

【10月】
二階俊博自民党幹事長
「(政権発足時は)ご祝儀相場というか、新鮮な気持ちで受け止める。だんだんと平常心に戻ってくる」「(現状は)特別のことではない」
(10月20日、記者会見)

~ マスコミ各社の世論調査で菅内閣の支持率が下がったことについて、二階幹事長は上記のように述べて平静を装った。菅首相は、自らの政権誕生に向けた流れをつくった恩に報いるかのように、閣僚・党役員人事で二階派を重用しており、二階派は「事実上の総裁派閥」とみられている(10月7日付毎日新聞)。

米国の「分断」を修復しようとする作業も難航必至

【11月】
世耕弘成自民党参院幹事長
「かなりの規模感とインパクトが必要で、ちゅうちょすれば企業倒産や失業率の上昇が起こりかねない。30兆円がボトムラインで、30兆円から40兆円ぐらいは必要だ。国土強じん化など、やるべきことはいくらでもある」
(11月17日、記者会見)

~ 前日に発表された7~9月期の国内総生産(GDP)1次速報について世耕氏は、「4月から6月の時点から回復しているのは当たり前で、まだ新型コロナウイルスの感染拡大前の状況には戻っていない。去年の同じ時期に比べて30兆円を超える減少だ」と指摘。その上で2020年度第3次補正予算案について上記のように述べた。3次補正で必要な規模として与党幹部が言及する金額は、上記の発言通りに膨らみ続けた。市場では、「バナナのたたき売りのようだ」という、冷めた声が聞かれた。

【12月】
バイデン米次期大統領
「明確な勝利だ」「私はすべてのアメリカ人にとっての大統領になる。私に投票しなかった人たちのためにも、投票した人たちのためと同じように全力で働く。今こそページをめくる時だ。結束し、傷を癒やす時だ」
(12月14日、地元デラウェア州で演説)

~ 11月の大統領選挙で選ばれた選挙人による投票が12月14日にあった。当選に必要な過半数の票を正式に獲得したバイデン氏は、上記のように述べつつ、就任後は新型コロナウイルス対策に全力を挙げる考えを強調した。だが、このウイルスとの闘いはそう簡単には終わりそうにない。米国の「分断」を修復しようとする作業も、難航必至である。

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