(3)ドイツ
 米ジョンズ・ホプキンス大学によると、ドイツの新型コロナウイルス感染者数は13万3456人と非常に多く、世界で4番目である。だが、この国の場合は死亡者数が3592人に抑えられている(いずれも4月16日 日本時間5:00時点、以下同じ)ことが評価されている。死亡者数を感染者数で割った比率は、同じ欧州のスペインが10.5%、イタリアが13.1%、フランスも13.1%であるのに対し、ドイツはわずか2.7%である。

近隣諸国を助けるドイツ

 ドイツは韓国のように、ウイルス検査を大規模に実施する手法を採用している。そして、それ以上に重要なのは、この国の充実した医療設備である。ドイツの集中治療病床の数は世界有数で、人口比で日本の6倍とされており、新型コロナウイルスによる死亡者数抑え込みに大きく寄与している。全土で1万以上の集中治療病床が感染者用に確保されているという(4月4日 共同通信)。

 医療が崩壊してしまった、あるいはその瀬戸際にある国と異なり、余裕を持って症状が出ている感染者の治療にあたることができるシステムを、ドイツは維持している。そしてドイツは、そうした余裕がなく病院がパンク状態のイタリアやフランスからも重症者を受け入れて、人工呼吸器などを用いながら集中治療を施す国際協調の姿勢も見せている。

 最後に、番外編的に、WHO公表データで「感染者がゼロ」になっている国(4月10日時点)のリストを4月12日の毎日新聞朝刊が掲載していたので、ご紹介しておきたい。

北朝鮮、トルクメニスタン、タジキスタン、キリバス、クック諸島、サモア、ソロモン諸島、ツバル、トンガ、ナウル、ニウエ、バヌアツ、パラオ、マーシャル諸島、ミクロネシア連邦、コモロ、レソト

 太平洋にある島しょ国がかなり多い。北朝鮮は対外公式発表ではゼロだが、実際には多数の感染者が出ているもようである(当コラム3月24日配信「実は『新型コロナ』で北朝鮮も大ピンチ?」ご参照)。なお、トルクメニスタンは「中央アジアの北朝鮮」とも呼ばれている独裁国家で、実態は不明のようだ。

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