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タピオカドリンクの大ブームを、数字で見てみると……(写真:PIXTA)
 

 世の中は空前の「タピオカブーム」に沸いている。南米原産のキャッサバ芋からとれるでんぷんをゆでて丸い粒状にしたタピオカには、もちもちした独特の食感がある(ちなみに、氷などで冷えると硬くなってしまう)。

 黒糖で味付けした黒いもの、琥珀(こはく)色のもの、青いもの、透明なものなど、色付けによってさまざまな種類があり、店によって粒の大きさも異なる。この粒がミルクティー、フルーツティー、スムージーなどの底に入っており、ストレートなお茶の場合は上部にチーズクリームなどを乗せて楽しむ場合もある。

 タピオカが入ったドリンク(タピオカドリンク)の日本での販売価格は、このドリンクの「出身地」で「本場」の台湾に比べると高く設定されており、1杯500~600円台が標準的である。だが、そこに「プチぜいたく感」があるためか、女子中高生が下校時に行列を作るような店も少なくない。少なくとも今のところは、販売価格の高めの設定に問題は生じていない。

タピオカドリンクの店が「増殖」

 街を歩くと、タピオカドリンクを売っている店が今年に入ってから、驚くべきペースで「増殖」していることに気付かされる。原宿のように一本の通りに多くの店がひしめき合っているエリアもある。人気に目をつけて、コーヒー、ハンバーガー、回転ずしなどの全国チェーンのいくつかも、タピオカドリンクをメニューに加えるようになった。

 タピオカは、英語では「パール(pearl)」あるいは「バブル(bubble)」。タピオカが入ったお茶は「バブルティー(bubble tea)」「ボバ(boba)」と呼ばれる。最近のタピオカドリンク店急増は、まさにバブル的な現象と言えるだろう。都心部ではこの先、赤字を脱することができない店がかなりの数、淘汰されていくだろうと筆者はみている。

 今回の「タピオカブーム」は、第3次ブームと整理されるケースが多いようである。

 第1次ブームは、1990年代の初めにタピオカ入りココナツミルクが流行した時期だというのが定説。透明で非常に小さいタピオカが、ココナツミルクの中にたくさん入っていたことを、筆者もよく覚えている。

 第2次ブームに関してはさまざまな見方があり、時期は曖昧である。2003年8月に日本生まれのタピオカ&クレープ専門店「パールレディ(Pearl Lady)」1号店が開店し、08年にかけて店舗を増やしていった時期を第2次ブームととらえる説や、13年に台湾からタピオカミルクティー発祥の店とされる「春水堂(チュンスイタン)」が日本に上陸して市場を大きく広げていったことを重視する見方もある。