◇大統領は10日の米CNBCの電話インタビューで、FRBは「大きな過ちを犯し、私の言うことをきかなかった。金利を大幅、かつ急速に上げ過ぎた」と述べ、昨年12月の利上げは「きわめて破壊的」だったと、強く批判した。

 ◇11日にはツイッターで、米国のインフレ率の低さを指摘した上で、米国の政策金利は高過ぎるし、とんでもない量的引き締めも実施していると非難した。

 ◇同じ11日のABCのインタビューで大統領は、あれほど利上げしない別の人物がFRB議長だったら(経済成長率が)少なくとも1.5%ポイントは高かっただろうと発言した。

 ◇14日にはFOXニュースで、「FRBは金利を高く設定し過ぎている」と述べ、あらためて批判した。

 ◇FOMC声明文やパウエル議長記者会見の内容が近い将来の利下げを強く示唆した翌20日に、トランプ大統領は「もっと早くそうすべきだった」「(パウエル議長は)いずれ正しいことを行うだろう」と発言。

 ◇21日に収録され23日に放映されたNBC「ミート・ザ・プレス」のインタビューで、トランプ大統領は、パウエル議長を降格させる権限が大統領である自分にはあるものの、そうすると脅したことはないと説明。その上で、パウエル議長が「良い仕事をしているとは思わない」「(オバマ前政権時代のFRB議長は)金利を非常に低い水準に維持したが、私のときは、急激に金利を引き上げた。やり過ぎだ。彼は間違いを犯した」と述べた。

 ◇24日にトランプ大統領は、「FRBは自分が何をしているかを分かっていない。利上げを急ぎ過ぎた(インフレ率は非常に低いし、世界の他の地域では景気が減速して利下げと緩和を行っている)上に、月500億ドルもの大規模な引き締めを行った。それにもかかわらず、6月としては(株価は)米国史上最良の部類になりそうだ」。

 「もしFRBが正しくやっていればどうなっていたか、考えてみてほしい。ダウは数千ポイント高くなっていただろう。GDP(国内総生産)の伸び率は4%台、または5%台にすらなっていた。他国がわが国に対して行っていることを相殺するために利下げと緩和が必要な時に、FRBは頑固な子どものように固執している。台無しにした!」とツイート。FRBに対して早期の利下げ実施を促した。

 ◇26日にFOXビジネスネットワークに出演したトランプ大統領は、パウエル議長は「良い仕事をしていない」「米国が中国と競争できるように利下げを実施する必要がある」とコメント。大統領は11日にはツイッターでドラギ総裁が率いるECB(欧州中央銀行)の金融政策運営を批判してユーロ安をけん制していたのだが、この日はドラギECB総裁(10月末に任期が満了する)がFRB議長に適任だと、皮肉たっぷりに述べる場面もあった。

 トランプ大統領によるFRBの金融政策運営への「口先介入」の月別回数カウントとFRBの政策運営について、時間的な前後関係を整理してみよう。

 昨年12月に「口先介入」が6回に達した直後の今年1月、すでに述べたように、パウエル議長はハト派への路線転換を突然表明した。

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