全3149文字

 衣料品通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する「ZOZO」はこれまで破竹の勢いで成長を遂げてきました。同社の前澤友作社長自身も、世界初の月旅行契約や1億円の“バラマキ”など、インパクトのあるパフォーマンスが大きな話題を呼んでいます。

 そんなZOZOが、2019年3月期の通期業績予想を下方修正。売上高は前期比20%増の1180億円(当初予想は49%増の1470億円)、営業利益は同19%減の265億円(当初予想は22%増400億円)と大幅に引き下げました。当初予想の伸びが大きかっただけに、投資家をかなり失望させました。

 ZOZOは今、どういった状況に陥っているのでしょうか。決算内容を詳しく分析します。

「ZOZOSUIT」を発表するZOZOの前澤友作社長(写真:ロイター/アフロ)

ZOZOは超高収益企業だ

 まず、同社が1月31日に発表した2018年4~12月期決算の内容に注目してください。

 売上高は前年同期比26.6%増の897億円。前年同期も同32.1%と大幅な伸びを見せており、急拡大してきたのは間違いありません。

 特筆すべきは「売上高営業利益(営業利益÷売上高)」が23.0%もあること。類似する小売業の百貨店の平均値が2~4%程度であることを考えると、驚異的な数字であることが分かります。

 これはなぜでしょうか。ヒントは「売上原価率(売上原価÷売上高)」にあります。この期の売上原価率は9.7%と極めて低い数字です。

 ZOZOの主力で、取扱高の90.7%を占める「ZOZOTOWN事業(受託ショップ)」が、各ブランドから商品を預かって、販売して、手数料を徴収する「手数料ビジネス」だからです。取扱高と売上高の間に大きな差があるのはこのためです。売上高である手数料はほとんどが粗利益ですから原価はほとんどありません。

 一方、「ZOZOTOWN事業」の中の「買取ショップ」や「ZOZOUSED」は、文字通り商品を買い取って販売する形態ですから、取扱高と売上高が等しくなります。仕入れもありますから、原価も手数料ビジネスに比べて比較的高めです。ただ、全体の中でのそれらの比率が小さいため、先ほど見たように、全体での売上原価率が極めて小さい(=粗利率がとても高い)ビジネスモデルとなっているのです。それが高収益企業の大きな要因です。

 ちなみに、高収益企業の一つであるアパレル大手「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングでも、売上原価率は49.6%(2018年9~11月期)に上ります。同社は自社で製品を開発・生産・販売しており、ZOZOと単純に比較することはできませんが、ZOZOの高収益性を認識する目安にはなると思います。