(写真:Shutterstock)
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 「私もそうですけど、日本社会というのはおじさん中心の社会であったわけであります。昭和の名残を残している社会であります。これを大きく変えなきゃいけない」――

 “私”こと西村康稔経済産業相は、こう指摘した上で「若い世代が活躍できる環境づくりが必要」と訴えた。これは先日あった世界経済フォーラム(WEF)の年次総会、通称ダボス会議の中で開かれた「日本経済再生への道」と題するセッションでの一コマだ。

「未来の国のカタチ」を描くには

 若い世代が活躍……、これは具体的にどういうことを意味するのだろう。
 きっと数年前なら、「女性が活躍できる環境づくりが必要」といったフレーズだったはず。女性が活躍できる環境は整った! 次は、若い世代だ! ってことなのだろうか。

 セッションには、オーストラリアのジュリー・ビショップ元外相も参加していたのだが、オーストラリアといえば、規制緩和プログラムにより、この31年間「不況知らずの国」として、日本とは正反対の成長曲線をたどっている。

 そのビショップ氏の発言が秀逸だった。

 「日本は、政府による補助金など保護主義的な政策はやめるべきだ」
 「日本はさらなる女性の活躍が必要。性別の壁は文化的なものである場合が多い。すべての国民の才能やアイデアを受け入れない限り、その国が潜在能力を最大限発揮することはできない」

 さらに、NHKの単独インタビュー(資料、https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230119/k10013953661000.html)では、「女性の参加を促進するためには、規制や規則だけでなく、文化や人々の考え方を変えることが不可欠」と断言した。

 すべての国民の才能やアイデアを受け入れるべき――。全くもってその通りだと思う。

 女性だけでなく、若い世代だけでなく、昭和おじさんも、昭和おばさんも、日本で暮らす外国人たちも、生き生きと暮らせる社会であり、能力を発揮する機会、学ぶ機会、意見する機会、参加する機会がある社会。そういう「未来の国のカタチ」を描くことなくして、その国の力は発揮できない。