……さて、いかがだろうか。
 これらは全て正社員やパート、契約で働いているシングルマザー家庭のリアルだ。

 この調査に回答した98%がシングルマザーでシングルファーザーは2%、正規雇用は30.5%、パート・アルバイトは36.7%、全体の8割が児童扶養手当を受給し、全部支給は46.5%だった。

半数近くが貧困ということになる

 自由記述には、「元夫の収入も減ったため、養育費も減額」「養育費の算定も物価を考慮してほしい」「高校生が一番お金がかかるのに支援がなく苦しい」「理由があってアルバイトができない高校生もいる」といった政府への要望も多数書かれており、6割の人が「物価高の方がコロナ禍による家計への影響より大きい」としていた。

 これでも必死で子育てするシングルマザーを、「嘘つき呼ばわり」するのだろうか。

 そもそも今回の調査も含めて、貧困問題で語られる貧困とは「相対的貧困」だ。

 そして、「相対的貧困率」とは、世帯の所得がその国の等価可処分所得の中央値の半分に満たない人の割合のこと。平たく言うと「恥ずかしい思いをすることなく生活できる水準」にない人々を捉えたものだ。
 自由記述を見れば、「恥ずかしい」という言葉の重さが分かるであろう。相対的貧困の水準の目安となるのが貧困ラインで、日本の場合、122万円程度だ(厚生労働省「国民生活基礎調査」、「平成30年国民生活基礎調査(平成28年)の結果から グラフでみる世帯の状況」)。月額にすると10万円(単身世帯の場合)。くだんの調査では、9月の収入が10万未満が36.4%で、10万以上12万5000円未満が12%だったので、半数近くが貧困ということになる。

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