河合:自転車通勤なら続けられそうですね。ですが、それが難しい場合に、運動を継続するコツはありますか。

谷本:僕は筋トレが好きで楽しいので、続けられます。ですから楽しいと思える運動をするというのが、1つの方法です。まずは、そうした運動をしてみてください。運動は「やるか、すぐやるか」のどちらかですから、「すぐやる」で、やり切ってみてくださいね(笑)。

階段は下りるほうが負荷が高い

河合:うっ……。とりあえずやる、ですね。でも、どうしてもできない場合は? あ、私、しつこいですね(笑)。でも、やっぱり運動って続かないんです。

谷本:「ソーシャル」という、「みんなでやると頑張れる」という考えがあります。筋トレは仲間と互いの顔を見ながらやると、継続できるのです。

河合:へえ。

谷本:「うーっ、きつい」と思いつつも、仲間と互いに顔を見合わせると、もうひと踏ん張りできる。オンラインでの運動も同様で、互いの顔が見える状況にして、声を掛け合いつつやると、続けられます。

河合:あ〜私にはそれがいいです。それ。クラシックバレエをやっているのですが、お稽古に行く、というやり方だと続いてますね。あと楽しいというのも。バレエは楽しんです。ヨガはダメでした。楽しくなかった。

谷本:運動は楽しいのが一番です。

河合:個人的な話ですが、縄跳びにチャレンジしたことがあります。同じマンションに縄跳びを始めた人がいて、「なるほど家でやるなら、続けられるだろう」と思ったのです。ところが、これがめちゃくちゃきつい……。子供のときはぴょんぴょん飛んで、きついなんて感じなかったのに、今は2分も続けられない。もう、「どれだけ私は体が重くなってしまったのか」とがくぜんとしました。結局、3分続けるのがやっと。こんな短時間でも、効果はありますか。

谷本:縄跳びも、結構筋肉が付きますよ。着地する際は、エキセントリック収縮(筋肉が短縮する力を出しながら外力で伸ばされていく状態)というものが起こり、衝撃を受け止めています。例えば、マンションなどの5階から1階まで階段を下りるときに筋肉が受ける衝撃力の合計は、5階から飛び降りたときの衝撃力と同じです。だから、階段は下りるほうがダメージが大きく、筋肉痛になりやすい。

河合 薫氏 健康社会学者(Ph.D., 保健学)、気象予報士
河合 薫氏 健康社会学者(Ph.D., 保健学)、気象予報士
1988年千葉大学教育学部を卒業後、全日本空輸に入社。気象予報士としてテレビ朝日系「ニュースステーション」などに出演。2004年東京大学大学院医学系研究科修士課程修了、2007年博士課程修了(Ph.D.)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は700人を超える。

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