(写真:Shutterstock)
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「マジ?!」 ……あまりの衝撃に、朝っぱらから悲鳴を上げてしまった。

 なんと「非正規で働く男性の50歳のときの未婚率(生涯未婚率)が、2020年の国勢調査で6割に達したことが分かった」という(日本経済新聞6月8日朝刊「生涯未婚」非正規男性の6割 将来への不安根強く)。

天と地がひっくり返らないと……

 ご承知のとおり、生涯未婚率は増え続けている。

 1960年代までは2%程度で推移していたが、その後は上昇に転じ、1990年には男性が5%を超え、2000年には女性も5%に突入した。以前は男女とも足並みがそろっていたのに、男性未婚率の爆増ぶりは著しく、20年の国勢調査で男性28.3%(前回24.8%)と3人に1人に。が、同じ男性でも正社員か? 非正規か? で、結婚しない・できない率が全く異なる。

 雇用形態別に分析すると、非正規雇用の未婚率が圧倒的に高いのだ。……という事実は、私自身、これまで何度も取り上げてきた。とりわけ衝撃的だったのが、14年に大手メディアが一斉に報じた「30代の非正規の7割近くが未婚」という総務省の就業構造基本調査の結果だった。

 そして、ついに、なんと50歳の時点での未婚率が6割に達した! というではないか。30代なら「まぁ、晩婚化進んでるし~」と思えたけど、50歳で6割とは、あまりにショックで声にならない……いや、悲鳴しか出ない。

 総務省が45~49歳と50~54歳の未婚率を分析したところ、正社員の男性は19.6%、非正規(派遣、パート、アルバイト)社員では男性60.4%と6割を超えたのだ。男性非正規の未婚率は15年の国勢調査では50.7%だったので、約10ポイント上昇したことになる(注:15年は不詳値にて、男23.4%、女14.1%から修正)。

 さらに、20年時点で40~44歳の未婚率も70.1%に達しているので、25年の50歳時点での非正規男性の生涯未婚率は、さらに増えて7割近くになる可能性が高いらしい(冒頭記事より)。

 ちなみに、厚生労働省の「平成22年社会保障を支える世代に関する意識等調査」では、2010年の30歳代男性の正規雇用者と非正規雇用者の未婚率は、30.7%と75.6%で、2.5倍もの開きがある。要するに、あれだ。天と地がひっくり返るようなことでも起きない限り、非正規男性の未婚率が改善することはない。少なくとも、10年時の30代が50代になる30年までは……無理、だ。

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