<ヘルプ型はどんな人?>
・男性の場合「ヘルプ型」の方が、「昇進意欲あり」の割合が高く、セルフ型は昇進を明確に拒否する傾向が高い
・40代後半以上の「ヘルプ型」は、ボランティア活動や保育・介護、町内活動などの、無償労働、社会活動、地域交流に参加する人が多い
→キャリアレインボー理論に通じる(興味ある人は過去のコラムを検索してください)
……お伝えしたい結果は、以上です。
幸せはいつも目の前に
上記の結果から見えてきたのは、
- ・50歳を超える=「役職定年」で本当にいいのか?
- ・「女性活躍=若い女性」のままでいいのか?
- ・「定年まで働く=会社にしがみつく」というイメージでいいのか?
- ・「個」「自立」の重要性ばかり指摘されるが、それはやる気につながるのか?
- ・「ジョブ型」だけを進めることは、プラスにはならないのでは?
という疑問である。
そもそも私たちは何のために働くのか? 幸せになるために働いているのでは?
少なくとも私はそう確信している。
では、幸せは「どこに」あるのか? どんなに高い地位、高い収入、高い能力を発揮しても自分を取り囲む「半径3メートル」の人たちとの質のいい関係を築くことなくして、職務満足感も人生満足感も高まることはないのでは?
幸せはいつも目の前にある、と私は思う。
いずれにせよ件の調査結果から、ベテラン社員が「金のため」だけに働いているわけじゃないことがわかるであろう。年齢を重ねることでケア労働への興味が高まることもわかった。
「働く」という行為には経済的利点以外にも、さまざまな利点があり、それらは「潜在的影響(latent consequences)」と呼ばれている。自律性、能力発揮の機会、自由裁量、他人との接触、他人を敬う気持ち、身体および精神的活動、1日の時間配分、生活の安定などが潜在的影響であり、これらはすべて心を元気にし、人の生きる力=活力を引き出すリソースである。
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この記事はシリーズ「河合薫の新・社会の輪 上司と部下の力学」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
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