(写真:Shutterstock)
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 立憲民主党の代表選があった日の夜、民放テレビの報道番組で「立憲民主党のイメージは?」と、街頭インタビューをしたVTRが流されていた。

 この企画自体はよく見るが、ここまでコメントが同じものを見た記憶がない。

野党以外に誰が批判?

 「批判ばっかり言ってる政党」――。

 批判ばっか、批判しかしない、批判してるだけといった、「批判」という言葉のオンパレードだったのである。

 ここ数年、「野党=批判ばかりしてる」というコメントを、SNSなどで何度も目にしたけど、野党第1党の立憲民主党が、ここまでレッテル貼りされているとは。みんな、それほど「国会をちゃんと見てる」ってこと? いやいや、メディアの影響か。

 以前は、テレビの報道番組でも、与党批判が普通にあった。私自身、そうした側の片隅に身を置いていたので、今、思い出すと「随分とツッコんでいたモンだなぁ。めちゃ戦ってるわ」と感心するほどである。
 が、いつからか戦わなくなった……。暗黙の了解で。与党批判はご法度みたいな。

 その代わりといっちゃあなんだが、野党に対し「批判一辺倒」「批判だけで対案を示さない」といった、批判することを批判する文章を、メディアが“好んで”で使うようになった。野党が対案を示している場合でも、その部分は報じずに、与党に対して声を荒らげている部分が繰り返し流されていた。

 テレビなどに出ているコメンテーターも、「野党は批判ばかりで、対案を出さない。批判のための批判」と批判した(ややこしい)。とりあえず、そうコメントすれば、民意を反映しているかのように、だ。

 立憲民主党の代表選でも候補者に「脱批判」を思わせる姿勢が目立ったし、泉健太氏が「野党合同ヒアリングを見直し、政策発信を強化する」としたのも、うちの政党は批判ばかりじゃないですよ、とアピールしたかったのだろう。

 ……が、ふと思うわけです。批判って、そんなに悪いことなのだろうか? と。

 国会は、基本的に与党が提出した法案を基に審議されるものだ。
 ならば、野党が批判しないで、誰が批判するのか。

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