……といったやりとりが、私の脳内には浮かぶ。かなり鮮明かつ簡単に妄想劇場が見えてしまうのだ。……念のために断っておくが、もちろんこれらのやりとりは私の妄想です。あしからず。

 思い起こせば「コロナ感染を若者が広めている。若者、若者、若者」という声が“霞が関”から聞こえてきたときに、多くの報道番組が繰り返し報じたのは、コロナに感染した若い女性の「髪の毛が抜ける」という後遺症の映像だった。
 「髪の毛が……」と震える女性の声は……、かなり衝撃的だった。

メディアのプライドはどこへ

 そして、最近は「コロナに感染した人」の恐怖体験が繰り返し報じられている。「死を覚悟しました」「コロナは侮っちゃいけないんだと思いました」というリアルな声を聞くと、「コロナってやっぱり怖い。早くこの恐怖から抜け出したい」と純粋に思う。

 このような“リアル”は、テレビというメディアの報道番組で報じられるからこそ、強いメッセージになる。「本人の語り」があるから、コロナに感染するダメージにリアリティーが出るし、死を覚悟するほどの恐怖が、報道番組の映像で、“さまが見える情報”として流れることは、極めてメッセージ性が高いものだ。

 なので、このような報道と同じように、副反応についても伝えてほしい。ワクチン接種を加速するにせよ何にせよ、接種は「本人同意」が前提であり、副反応はその意思決定のために極めて重要な情報だ。
 それなのになぜ、メディアは副反応について伝えないのか? 最初は「速報」で伝えていたのに、いったいなぜ?

 毎日、感染者数、死亡者数を報じているのだから、副反応の報告数、症例もその流れで伝えるのが、「報道番組」を持つ組織の役目だと思うのだが、番組をつくる人、画面に出る人、組織の人たちの「プライド」は?

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