そして、今。4年後の2025年には、総人口の4人に1人が75歳以上になる時代の「とば口」に突入する。やがて来る「4人に1人が75歳以上」という現実は、どうしたって避けられない。

 2019年10月1日時点で、「65歳以上人口」は3589万人で、総人口に占める割合(高齢化率)は28.4%。内訳は、「65~74歳人口」は1740万人、総人口に占める割合は13.8%、「75歳以上人口」は1849万人、総人口に占める割合は14.7%。要するに、すでに75歳以上が65~74歳人口を上回っている。

 さらに、4年後の25年からは「団塊の世代」が75歳以上の仲間入りをする。75歳以上人口は1849万人から約2200万人に膨れ上がるのだ。
 「こりゃあ、大変だ!予想では介護人材が34万人も足りないらしいぞ!処遇改善などで年間6万人の確保を目指すぞ!とにかく増やさなきゃ!」と、厚生労働省はしてきた。

85歳以上人口、2035年まで増加

 しかし、「34万人」という数字はコロナ前の試算だ。

 「介護の最後のとりで」であり、唯一無二の存在である訪問介護ヘルパーさんたちが、このコロナ禍で「感染できない、感染させたくない」という不安からか、離職するケースが相次ぎ、有効求人倍率が15倍を突破(20年9月時点)。すべての職種の平均と比べるとおよそ16倍、介護職全体と比較してもおよそ4倍の高さにまでなってしまった。

 さらに、85歳以上の人口は、2015年から2025年までの10年間、75歳以上人口を上回る勢いで増加していて、2035年ごろまで一貫して増加する見込みだ(資料)。

 ついでに書いておくと、44年後の2065年には、約2.6人に1人が65歳以上、約3.9人に1人が75歳以上となる。今、50歳の人ならギリギリ、45歳ならかなりの確率で生きている可能性が高い。「一億総老老介護時代」の到来である。
 ……私は多分死んでると思うけど、体だけは丈夫なので生きてたりして。

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