私は毎日、パソコンとにらめっこ!なので満ち足りた日々ですが、足腰はめっきり老化しました。コロナ前は自力で歩けたのに、カートなしでは食堂にも行けなくなりました。

 毎朝、ホームの廊下を歩いているのですが……。悲しい限りです。

 でも、もっと大変なのはヘルパーのみなさんです。
 私の施設は介護度4、5の入所者が多いので、コロナ以前からヘルパーの方たちは限界に達していました。

やがて「4人に1人が75歳以上」の時代に

 そこにきて、全く終息する様子が見えないコロナです。着替え、おむつ替え、食事の介助、検温など、見ているだけで、彼女たちの活動量の多さに胸が痛んでいます。
 私の住んでいる地域ではコロナ感染者が多く、介護施設でもクラスターが発生しているので、ピリピリしています。それが2月からずっと続いているのです。

 私はホームでいろいろな高齢者(自分を含めて)を観察していますが、高齢になると、物忘れから始まって、思い込み、勘違い、そして認知症へと進んでいきます。認知症になると、暴言、暴力を振るうようになります。あなたが書いていたコラムで若い女性がおばあちゃんを殺してしまったという不幸な事件がありましたが(参考記事)、あのような暴言は普通なのです。

 ホームで働いているヘルパーたちは、手首に歯型が残るくらいかみつかれたり、殴られたり、暴言を吐かれたりしています。もうこれはどうにもなりません。

 ヘルパーは激務のうえに、収入も乏しいので、本当に申し訳なく感じています」――。

 介護問題については、コロナ感染拡大が深刻化した当初から(コロナ以前も)「介護崩壊が始まってしまった」と、とりわけ介護する人の危機をどうにか食い止めるための解決策や提言を発信し続けてきた。だが、コロナで顕在化したのは、「介護される人」の置かれた環境の脆弱さと、その視点の欠如だ。
 このままでは、もうもたない。介護という概念を根本的に変えないと、人もカネももたないと思う。

 4年前にこちらのコラムで、
 「3年後の2020年。大人(20歳以上)の『10人に8人』が40代以上になる。50代以上に絞っても、『10人に6人』だ。
 要するに東京オリンピック開催時(予定どおり開かれれば……)、どこの職場も見渡す限りオッさんとオバさんだらけになるってこと」
 と書いた。

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