この発言こそがセカンドレイプだと、なぜメディアは突っ込まないのか。
今回の事件の真相とは一切い関係のないことを、元記者の男が関連づけて使うといういかがわしさを、なぜ問題にしない。
日本では強制性交の被害のわずか4%しか警察に被害届が出ない(2017年)という現実を鑑みれば、このような「一般論」をのうのうと言う輩の存在が、言いたくても言えない、泣き寝入りするしかない状況をつくり、被害に遭った女性を追い詰めていることくらい容易に想像できる。
まさに「分断の壁」。かくあるべし、こうあって当たり前、自分の意見と違う人、思考が異なる人は受け入れないという壁が、報道のあり方にまで及んでいるのだ。
世界の大手メディアは、一斉に「日本人ジャーナリストが注目の#MeToo裁判で勝訴」という見出しで速報した。中国も韓国もトップで報じた。
世界の大手メディアは、ジャーナリストの女性が声を上げてからの4年の間に、日本のメディアが彼女を擁護する姿勢をとらないことを批判し、女性が警察に相談した際にセカンドレイプのような扱いを受けたことや、日本の性的暴行の闇を「“Japan's Secret Shame”(日本の秘められた恥)」というタイトルで報じていた。
この現実を、日本のメディアはどう受け止めているのだろうか。
繰り返すが、ことの真相がどうとかいう問題じゃない。先の由々しき、吐き気がする言葉が象徴する、「性被害者の女性かくあるべし論」が、声を上あげられない状況を生み、こういった発言を許すことは、「何をやっても許される」と勘違いする輩を量産する。うん、間違いなくそうなると思う。
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