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 「SAY」は11月18日、「実効性ある『就活セクハラ』対策を求める大学生からの緊急声明」を発表。今回の会見は、生の声で緊急声明の内容を、より訴えかけたいとの趣旨で開催された。緊急声明の詳細はこちらを読んでいただくとして、要点のみ紹介する。

  • 厚労省が10月に示した企業にパワハラ防止を求める指針案には、ハラスメントを防ぐ抑止力がなく、具体的な対策への踏み込みが足りない

  • 「職場」の定義が非常に狭く、就活セクハラの実態への解決策として不十分

  • 就活では、採用での面接試験だけでなく、インターン採用やアプリを介したOB・OG訪問などが行われているため、就活セクハラが起こりやすい状況が存在する

こういった状況を踏まえ、

  • 厚労省に指針案の見直しと、企業に就活ハラスメント相談窓口を設置させるなどの具体的対策や、就活セクハラに関する包括的な実態調査の実施を要求

  • 企業には就活生の安全を保証すること、大学に対してはキャリアセンターによる就活セクハラの危険周知、相談窓口の設置といった対策を要求した

就活生の弱みにつけ込むセクハラ事例

 記者会見では昨年6月から1年間就活したという学生が、面接やOB訪問などの際に受けたセクハラの実態も告白した。女性は面接官に、「君は彼氏いるの?」「うちは社内結婚がとても多いから君も安心だね。だけど早めに彼氏をつくらないと売れ残っちゃうぞ」などと、就活にまったく関係のないことを言われたそうだ。

 「インターン、企業面接、OB訪問などにも積極的に参加し、内定をもらえるように一生懸命努力してきたのにショックだった。でも、人事担当者に『空気が読めない、コミュニケーションが取れない学生』と思われてしまうと次の選考に絶対に進めない。気持ちの悪い冗談でも笑ってごまかすしかなかった」(by 女子学生)

 また、「SAY」に寄せられた学生からの実態報告では、「訪問したOBに飲み会に誘われ、その後2人きりで飲みに行かされた」「ホテルに行くならエントリーシートを書くのを助けると言われた」「体を触られた」「薄手のストッキングを履いてくるように言われた」など、OB訪問時にセクハラを受けた事例が多かったそうだ。

 学生らによると、「隙があるからいけないのでは?」「自意識過剰なのでは?」といった批判を恐れ、誰にも相談できず一人で抱え込んでいる女性も多いとのこと。

 そこで、厚労省に対し「被害者に落ち度はないと国が明確に示していく必要がある」と指針案の修正を強く訴えたというわけ。