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 しばらく前からの傾向なのだが、ツイッター上でテレビについて何かを言うと、予想以上の反響が返ってくる。「いいね」の数も多いし、リツイート数もほかの話題よりも伸びる。衰えたりといえども、テレビの影響力はそれだけ大きいのだろう。だからこそテレビを扱った話題は人々の注意を引く。

 つい先日も、以下のようなツイートを投稿したところ、3日間の間に3000件余りの「いいね」と1000件以上のリツイートを稼ぎ出した。最近、ツイッターに関わることが少なくなった私の書き込みの中では、異例の数字だ。

《この10年ほどの間に、既存のジャーナリズムへの信頼感が、かなりの部分で毀損されたわけなのだが、なにより、NHKの凋落がひどい。報道以外でも、ネトフリやアマゾンプライムが提供している有料コンテンツとは、比較の対象にすらならない。とてもではないが、受信料を支払う気持ちになれない。 午前9:40 ・ 2022年1月10日

 前日の午後に投稿したツイートも、5000件以上の「いいね」を獲得している。特段に言い回しに工夫したわけでもない、NHKに苦言を呈しただけの書き込みが、これほど大きな反応を集めていることに、NHKは危機感を持った方がよいのではなかろうか。

《通り一遍の謝罪文の朗読とは別に、スタッフが「五輪反対デモの参加者にカネが支払われていた」という話を信じたのはなぜか。デモ参加者を名乗るインタビュー回答者を連れてきたのは誰か。字幕は誰が書き、誰が事実確認したのか……等々を検証する番組を制作/配信すべきだと思うのだが。 午後11:31 ・ 2022年1月9日

 この種のネガティブな書き込みが広く拡散されることは、書いた当人にとっては、釈然としない出来事だったりする。もっと前向きな話題が広がってくれた方がうれしいのだが、そうそう望み通りにはいかない。どうやら、ツイッターは、依然として「悪口」が幅をきかせるメディアであるようで、何かや誰かへの不満やモヤモヤをうまく言語化できた時に、最も多くの共感を集めることになっている。

 今回は、テレビをはじめとするメディアの話をするつもりでいる。
 というのも、昨年末からこっち、配信されてくるニュースの中にメディアの退廃をものがたる話題が目立つ気がしているからだ。

 中でも私を驚かせたのは以下の二つの話題だ。

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この記事はシリーズ「小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。