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 それにしても、いったいどこまで世知辛い話なのだろうか。

 ともあれ、その芸人用語で言うところの「取っ払い」は、メディアの人間(あるいは事務所側の人間)の立場から描写すると「闇営業」という用語として21世紀の現代に蘇ったわけだ。

 言わんとするところはわかる。

 事務所を通して、正式な税務処理やマネジメント料を発生させることなく、中間マージンを排したカタチで、顧客から直接に現金を受け取ることは、会社員のモラルとしても、所得税を支払う国民の納税感覚からしても「闇」の仕事と考えられる。だから「闇営業」と呼ぶ。その意味ではスジが通っている。

 しかしながら、今回のカラテカ入江や宮迫某らの関わった案件を「闇営業事件」という見出しで矮小化してしまうことには、やはり、抵抗を感じる。

 少なくとも、ジャーナリズムに関わる人間が、こういう安易な見出しを打つべきではないと思う。

 というのも、今回の事件において「闇営業」は、ほんのささいなサブストーリーに過ぎないからだ。

 本筋は、あくまでも詐欺犯罪グループとの関わりにある。

 だから、あえて見出しをつけるなら、
「詐欺忘年会ウェイウェイ事件」
「オレオレ詐欺営業インシデント」
「犯罪ピンハネ事案」

 あたりでなければならない。