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 さて、ハフポストの取材に答え直して間もなく、吉本興業は、自身のホームページ上で所属タレントの謹慎処分を伝えるプレスリリースを掲載している。

 ところが、その告知のプレスリリースを、これまたなんの前触れもなくいきなり削除した後、数時間後に再アップするというドタバタを演じている。

 しかも、そのみっともないドタバタについても、毛ほども説明していない。

 なんだろうこれは。

 いったいいかなる愚かな背景が、この業界をあげての混乱を演出せしめているのであろうか。

 本来、私は、芸能界の出来事には興味を持っていないのだが、では軽視しているのかというと、最近はそんなこともない。告白すれば、私は、最近になってようやく、芸能界で起こる事件の重要さに気づいた次第で、それゆえ、長らく、エンターテインメントの世界で起こる出来事をバカにしてきたことを反省している。

 芸能界は、われわれの鏡だ。

 エンターテインメントの世界で観察される人間関係の封建性と業界体質の旧弊さは、そのまま私たちが暮らしているリアルな社会の封建性と閉鎖性を反映している。こんな当たり前のことに、いまさらのように私が気づいたのは、島田紳助氏の引退に前後したすったもんだや、能年玲奈さんの芸名をめぐる一連の騒動や、SMAP解散に至る顛末について原稿を書くべく、ここ数年、各方面の記事や書籍を収集し、それらの資料をいやいやながら読み続けてきたからだ。

 仕事じゃなかったら、とてもではないが、あんな膨大でしかも質の低い文章の山は読みこなせない。