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 というよりも、この事業会社名は、その結界に属するメンバーが

「愛」
 だの
「平和」
 だのといった、
「きれいごと」
 の
「ええかっこしい」
 の
「お花畑」
 を、積極的に踏み潰して行くべきだと考える人々を中心に構成されているからこそ採用されたネーミングだということだ。

「マザー」
 にこめられた意図は、よくわからない。

「愛と平和」
 を揶揄したニュアンスを薄めるために、付け足したということなのかもしれない。

 いずれにせよ、この言葉は浮いている。

 まるでヤンキー家庭の中でオロオロしているおかあさんみたいだ。

 私がこの事業会社名を読み返してみてあらためて思うのは、「教育」を名乗る以上、ここは斜に構えるところではないはずだということだ。

 もちろん、笑いを拾いにかかる場面でもない。

 教育は、マジメなものだ。

 ついでに言えばだが、マジメであることを恥ずかしがる平成の時代精神から、われわれはもういい加減に脱却しなければならない。そういう時点にわれわれは到達している。

 にもかかわらず、吉本興業の中にいるメンバーたちとその周辺にいる半グレの半ヤンキーの半インテリの面々は半笑いの上目遣いで、例によって半端な地口を繰り出して来ている。

そのお国の税金をたんまりいただいた上ではじめるお役所仕事の決め台詞が
「らふあんどぴぃす」
 だ。

 なんだろうこれは。

 どうしてこんな場面でふざけることができるのだろう。

 私はもうこの時点でまるっきり彼らの教育に向けた新事業を信頼する気持ちになれない。

 君たちはいつまでふざけているつもりなんだ? と、昭和の学校の先生そのまんまの真顔でそう思っている。

 今回、私は、あえて吉本興業とクールジャパンの癒着の部分をつつきまわそうとは思っていない。

 過去において反社会的組織とズブズブの関係があったのだとしても、現在の時点で教育を担うにふさわしくない部分を多分にかかえているのだとしても、未来のことはまだわからないと思うからだ。

 この先、吉本興業が見違えるような素晴らしい会社に生まれ変わって、近未来の日本の子供たちのために、素晴らしい教育コンテンツを提供してくれる可能性は皆無ではない。