また、今回の全面改良で特徴的なのは車体を小型化していることで、先代が全長4100×全幅1695×全高1525mm、ホイールベース2600mmだったのに対して、新型(今回試乗したXグレード)は全長4045×全幅1695×全高1520mm、ホイールベース2580mmと、全長で55mm、ホイールベースで20mm短縮している。その主な目的は街中での取り回し性の向上で、最小回転半径は先代の5.2m(e-POWER仕様)から新型は4.9mに小さくなっている。これで室内スペースはどうなったのか、それはこの後の試乗パートで触れよう。

印象的な乗り心地の良さ

 では今回も走り出してみよう。室内に乗り込んでまず感じるのは、2クラスくらい上がったと感じさせる室内の質感だ。バイザーのない液晶メーターとナビゲーションの画面が連続する形状のディスプレーは、今年の中ごろに発売が予定されている日産の新世代EV(電気自動車)「アリア」と共通なコンセプトのデザインで、操作性を向上させるためにディスプレーを途中で屈曲させ、ナビ画面を手前に近づけたのが特徴だ。同様のデザインは、今年国内でも導入予定の独フォルクスワーゲンの8代目「ゴルフ」でも採用されている。

ナビ画面とメーターパネルが連続するデザインが特徴。質感も大幅に向上した(写真:日産自動車)
ナビ画面とメーターパネルが連続するデザインが特徴。質感も大幅に向上した(写真:日産自動車)

 また、センターコンソールは高い位置に設定されており、ドライバーズシートに収まると囲まれ感がある。このセンターコンソールの高いデザインは、最近の上級車種で多く採用されているもので、黒い光沢のあるパネルを採用したシフトレバー周りの仕上げも相まって、これまでのこのクラスのクルマにはない高級感を演出する。インストルメントパネルそのものも、ソフトな素材は使われていないものの、見た目の品質は高い。センターコンソールのアームレストとドアの内張りにソフトな素材が使われているのも好印象だ(Xグレードのみ)。

黒色の光沢パネルがあしらわれたシフトレバー周り(写真:日産自動車)
黒色の光沢パネルがあしらわれたシフトレバー周り(写真:日産自動車)

 質感という観点で見ると、競合するヤリスに対しては明らかにアドバンテージがあるし、フィットと比べても、ノートのほうが、高級感があると感じるユーザーは多いのではないだろうか。こういう内装の仕上げでは欧州車に定評があるが、こと質感という点ではこのコラムの「プジョーの新型『208』はBセグの新しいベンチマーク」で高く評価したプジョー208にも負けていないと思う。

 先代ノートは、特に後席の広さが印象的だったが、これに比べると新型ノートはやや狭くなった印象を与える。全長を短縮した影響で、実際に膝回りの余裕が若干減少しているのに加え、前席のセンターコンソールの位置が高いことや、内装色が従来の青系から新型では黒い色に変わったので閉塞感が出て、数値以上に狭く感じるということもある。

次ページ 活発な動力性能