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 恐ろしいもので、ついこの間年を越したと思ったら、もう2月になってしまった。おまけに大陸産の新型コロナウイルス騒ぎで何となく心が落ち着かない。過度に恐れる必要はないと思うのだが、筆者には別の気がかりがある。そろそろスギ花粉症のシーズンが本格化しようとしているのに、この新型コロナウイルスの影響で、マスクの入手が困難になってしまったことだ。手持ちのマスクの残りを数えながら、ビクビク暮らしている今日この頃である。

新世代の運転支援システム「プロパイロット2.0」を搭載した日産自動車の新型スカイライン

 で、今回も「やっと」という感じなのだが、日産自動車が2019年7月に部分改良した新型「スカイライン」に搭載された新世代の運転支援システム「プロパイロット2.0」を体験できたので報告したいと思う。すでにプロパイロット2.0についてはこのコラムの「ゴーン氏の“呪縛”から解放された日産『プロパイロット2.0』」で詳しく取り上げているのだが、最大の特徴は高速道路・単一車線での「手放し運転」を実現していることだ。

 これまでに実用化されている運転支援システムは、たとえステアリング、アクセル、ブレーキの操作が自動化されているものでも、ドライバーがシステムの動作状況や周辺の道路状況を監視する義務を負う「自動運転レベル2」にとどまっている。このため、これまでのシステムではドライバーに運転の責任があることを忘れさせないように、ステアリングに手を添えていないと表示や音で警告し、それでもドライバーがステアリングに手を添えない場合にはシステムの動作を停止するようになっていた。

ドライバーをカメラで監視

 では、プロパイロット2.0は、手放し運転をどうやって可能にしているのか。1つはドライバーモニターの設置だ。インストルメントパネル上に設置されたカメラがドライバーの顔の向きや目を閉じていないかなどを常に監視し、もしよそ見をしていたり、居眠りをしていたりしたら音と表示で警告し、それでもドライバーの状況が変わらないようならクルマを停止させてしまう。だからドライバーはステアリングを握っていなくても、常に前方を注視していなければならない。

インストルメントパネル上に設置されたドライバーを監視するカメラ(写真:日産自動車)

 もう1つはシステムの信頼性の向上だ。プロパイロット2.0はレベル2のシステムだから、もちろん事故が起こったときの責任はドライバーが負う。しかし、万一システムに不具合が生じた場合、ドライバーの対応のスピードは、ステアリングに手を添えているときよりも添えていないときのほうが遅れるだろう。

 だから、プロパイロット2.0ではステアリング、ブレーキ、電源、センサー、ECU(電子制御ユニット)、車載ネットワークといったシステムの構成要素をすべて二重化し、たとえシステムの一部が機能を失ったとしても、すべての機能が失われないようにしている。もちろん、システムの機能の一部が失われたときには、ドライバーはできるだけ速やかに手動運転に切り替え、ディーラーに修理に持ち込む必要があることはいうまでもない。