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 ということでこの議論には半ば強引な印象を受けたのだが、別の資料「平成29年度警察庁委託事業 技術開発の方向性に即した自動運転の段階的実現に向けた調査研究報告書」を見て納得がいった。

 この資料によれば、ドイツでは日本に先立つ2017年5月に道路交通法の改正が施行されており、この改正の中で、レベル3のシステムを備えた車両では携帯電話の使用が認められているのだ。

レベル3で携帯利用は中途半端か?

 議論の結果、携帯電話の使用が認められたというよりは「ドイツでは許可してるんだから日本でも許可しましょう」という流れだったのではないかというのが、これらの資料を眺めた筆者の「印象」である。ただ、今回のような理屈で携帯電話を認めたとすると、法律には明記されていないものの、すぐに運転を代われる状態であれば、スマホではなく雑誌や新聞を読んでもいいはずだよな? など疑問がいろいろと浮かぶ。

 筆者の個人的な意見としては、人間と機械の間を運転の権限が行ったり来たりするレベル3は中途半端で、一定の条件下ならドライバーは運転のことを忘れてしまえる「レベル4」に早く移行するのが望ましいと思った今回の法改正だった。