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 コンチネンタルというとタイヤメーカーのイメージが強い読者もいるかもしれないが、同社は1990年代からタイヤ以外の自動車部品事業を手掛ける企業の買収を本格化し、いまやタイヤの売上比率は全体の1/4程度にすぎない。

 逆に燃料噴射装置やエンジン向けセンサーなどを含むパワートレーン部門の売り上げは17%(2017年の売上比率)を占めるまでになっている。エンジン部品で世界の多くの完成車メーカーと付き合いがあるコンチネンタルの“予言”なのだから、決して同社が勝手に裏付けなく語っているはずはない。

 もっとも、2040年の“エンジンの終焉”は時代の必然でもある。自動車業界は地球温暖化に歯止めをかけるため、2050年までに自動車から排出するCO2の量を8~9割削減する目標を掲げる。

 例えばトヨタ自動車は2050年に新車からのCO2排出量を90%削減するという「トヨタ環境チャレンジ2050」を2015年に発表している。CO2を90%削減しようとすれば、販売車両の大半はEV(電気自動車)やFCV(燃料電池車)にしなければ達成は不可能だ。

 なので理屈から考えればデゲンハート氏が語っていることは当然なのだが、いざ「エンジンの終焉」という言葉が自動車業界の責任ある地位に就く人の口から発せられると、やはりある種の感慨を覚えざるを得ない。

モーターとインバーターを一体化

 デゲンハート氏の言葉と呼応するように、今回のイベントの展示の目玉の1つは電動化システムだった。これまで日本の部品メーカーが、モーターやインバーター、減速機といった要素部品をバラバラに完成車メーカーに納めることが多かったのに対して、欧州や中国の完成車メーカーはこれらの要素部品を組み合わせた「電気動駆動システム」として購入するのを好む傾向があり、部品メーカー各社も以前からシステムとして完成車メーカーに納入しているケースが多い。

 コンチネンタルが今回展示した最新の電気駆動システムも、モーターやインバーター、減速機、ディファレンシャルギア(差動歯車機構)を一体化したもので、これを車両に取り付けて後輪を駆動すれば、すぐにEVを仕立てることができる。今回展示したシステムは、出力120~150kWという高出力のモーターをインバーターや減速機と組み合わせたもので、中国の完成車向けに、年内に中国で量産を始めるという。小型で軽量なのが特徴だとしており、例えばシステム全体の重量は77kgと、日本電産が2019年4月から生産を始めた出力150kWの電気駆動システムに比べて10kg軽い。

中国の完成車向けに、年内に中国で量産を始める電気駆動システム