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「手放し運転」を可能に

 そのプロパイロット2.0の中身も、筆者が事前に想像していたものとはだいぶ変わっていた。筆者の想像以上に大胆だったところもあれば、筆者の想像以上に慎重だったところもある。その「大胆だと思ったところ」と「慎重と感じたところ」について説明する前に、まずプロパイロット2.0の特徴をまとめておこう。

 まず第1の特徴は、ナビゲーションシステムとの連動が可能になったことだ。ナビゲーションシステムで行き先を選び、ナビが設定したルートを走行中に、高速道路の本線に合流してプロパイロット2.0による運転支援が可能になると、ディスプレーの表示と音でドライバーに知らせてくれる。

 第2の特徴は「手放し運転」が可能になったことだ。ドライバーがスイッチ操作で運転支援システムの動作を開始すると、ドライバーが設定した速度を上限に、先行車両との車間距離を一定に保ちながら車線中央を走行するように運転を支援する。このとき、ドライバーが常に前方に注意し、道路・交通・自車両の状況に応じて直ちにステアリングを確実に操作できる状態にあるとクルマが判断した場合に限ってステアリングから手を離しての走行が可能になる。

 第3の特徴は車線変更の支援だ。前方にドライバーが設定した速度より遅い車両が走行している場合、システムが追い越し可能と判断するとディスプレーへの表示と音でドライバーに提案する。ドライバーがハンドルに手を添えてスイッチ操作で承認すると、クルマが自動的にステアリングを操作して右側の車線へ移動する。追い抜きが完了すると、車線変更可能なタイミングをシステムが判断し、同様の操作で元の車線へと戻る。ドライバーが自分の意思で車線変更を行いたいときには、ハンドルに手を添えて方向指示器を操作し、システムが車線変更可能と判断すると、クルマが自動的にステアリングを操作して車線変更する。

車線変更を提案する車内ディスプレーの映像(写真:日産自動車)

 そして第4の特徴は、ルート上の高速道路出口に近づくとディスプレーの表示と音でドライバーに知らせ、必要に応じて車線変更を促してくれることだ。高速道路の本線を離れると、運転支援システムの作動を終了する。

 まとめると、高速道路の同一車線を走行しているときにステアリングに手を添えていればアクセル、ブレーキ、ステアリングの操作を支援してくれる現行のプロパイロット1.0に対して①ナビのルート上でシステムが作動可能なときには教えてくれる、②高速道路の同一車線走行中は手放し運転可能、③高速道路で前方に遅いクルマがいるときは、ドライバーがステアリングに手を添えてスイッチ操作で承認するとクルマが周囲の安全を確認してステアリング操作を補助してくれる、の3点が新機能ということになる。