米インディードを買収する前、わずか3%台だったリクルートホールディングス(HD)の海外売上高比率は2021年3月期に45%となり、10年で加速度的にグローバル化が進んだ。海外企業のM&A(合併・買収)で失敗する日本企業は少なくない。いかにコントロールし、インディードの成長につなげたのか。そしてインディードに次ぐ新たなM&Aをどう考えているのか。前編に続く出木場久征社長兼CEO(最高経営責任者)へのインタビューの後編では、リクルートのグローバル戦略について語ってもらった。

4月からリクルートホールディングス社長兼CEOとなった出木場久征氏

リクルートは2012年のインディード買収以前にもグローバル化を目指した時期がありましたが失敗に終わりました。今回の成功はどこが変わったのでしょう。

出木場久征社長兼CEO(以下、出木場氏):かつてグローバル事業を担当した人たちに、徹底的にヒアリングをしました。そこで学んだことの1つに、現地の慣習を自分たちの価値観で否定しないことがあります。

 どうしても、日本に親会社があると海外子会社を自分たちの常識でコントロールしようとしがちです。ただ、どうして海外でそれが必要なのかをきちんと聞いた上で話し合えば、合意点が見つけられるはずです。

 例えば、米国のオフィスでコーヒーマシンを買いたいという話がありました。もちろんいいよと伝えたところ、その価格は1台50~60万円ほどで、各オフィスに置くと250万円近くかかるとのこと。さすがに、それは⾼過ぎると思ってヒアリングすると、⽇本以上に彼ら彼⼥らはたくさんコーヒーを飲むので、そこそこの値段がするコーヒーマシンでもすぐに壊れてしまう、と。日本の常識では考えられません。ただ、優秀な人材にしっかりと働いてもらうためには、投資も必要です。

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