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「安心・安全・高品質」の日本ブランド

 嗜好品だけではなく、より庶民生活に密着した消費シーンでも多様化は進んでいる。我が家から徒歩圏内にある2つの中国系スーパーマーケットを比べてみた(2019年7月現在)。一つは、前出のローカルスーパーで、もう一つが比較的高級品も取りそろえている「果蔬好(グオシューハオ)」だ。

日本式おもてなしに特化したスーパーマーケット「果蔬好」に関しては、過去記事「日本式「おもてなし」でアリババに挑む中国企業」を参照。

 北京の食卓に欠かせない豚肉は、最近のアフリカ豚コレラの影響を受け価格高騰が続いているが、ローカルスーパーでは豚バラ肉500gで17.8元(約285円)であったのに対し、果蔬好の高級豚バラ肉は同59.8元(約957円)と3倍以上の差があった。

 「有機」の冠が付くと差はさらに大きくなる。主食のコメは、ローカルスーパーでは500g当たり3.2元(約51円)だったが、果蔬好の有機米は同27.6元(約442円)だった。野菜や果物を見ても、果蔬好の有機食品はローカルスーパーより数倍から十数倍ほど高い値段で売られていた。

 さらに北京の消費者を魅了しているブランドが「日本」だ。多くの中国人にとって、日本に対するイメージは「安心・安全・高品質」が定着している。

 私の家から徒歩圏内にあるイトーヨーカドー(亜運村店)では、日本の輸入米「京都コシヒカリ」を販売しているが、500g換算すると49.5元(約792円)と、ローカルスーパーで売っている普通米の約15倍の値段であった。

 鶏卵も、「日本品質」をうたった「伊勢卵」は、10個入りで24.8元(約397円)、さらに「DHA伊勢卵」は同36.6元(約586円)であったのに対し、我が家で普段から食べているローカルスーパーの鶏卵は同5.3元(約85円)にすぎない。