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 電話で地域包括支援センターの職員と話すだけでも、現状が整理でき、今必要なことが見えてきます。そしてなにより、早い段階から地域の情報ネットワーク拠点でもある地域包括支援センターにコンタクトを取っておくことは、今後、親の様子が急変するなど、「これは何かあった」と考えざるを得ないときに、すでに相談先がわかっていて、しかも「事情も知っている人」と繋がることができる。その安心感を得るという意味でも大きな一歩になります。その一歩こそ、あなたの「介護の体制作り」のファーストステップとなるのです。

 何度も繰り返して恐縮ですが「まだまだ……」と思っていても、早い段階から「介護対策」をしていくことが「仕事と介護の両立」には非常に重要なポイントとなります。

「これはちょっとダメかも」な担当者に当たってしまったら?

 ここまでも決して「建前」ではありませんが、ちょっと「本音」の話もしておきましょう。

 ごく稀なケースとして、地域包括支援センターの職員の対応が通り一遍等で冷たく感じることもあります。そんなときはどうするか?

 簡単です。「これは駄目だ」と思ったら、そこで諦めず、1回電話を切り、ビジネスで言うところの「上司を出せ!」ではありませんが、「センター長とお話がしたい」と掛け直し、改めて相談をもちかけてみましょう。

 職員の立場になってみますと、例えば緊急性の高い事案を優先して「その程度ならば……」などと返答してしまうこともあります。誰かに振ろうにも、センターのみんなが忙しそうにしていて、相談しづらい雰囲気があるかもしれません。

 しかし、「緊急性の高い事案に至らないように予防する」ことも、彼らの大切な職務なのです。どんな些細なことでも遠慮なく相談してみましょう。

 ただ、その場合「とりあえず、包括では何をしてくれるの?」といった上からの態度では、誰でも対応がしょっぱくなるのは当然です。

 ここで前回の「マネジメント介護」という言葉を思い出していただき、ビジネス上のパートナーと一緒に、商売上の課題を整理し解決していくような姿勢を取っていただければと思います。ビジネス上でも経験があるかもしれませんが、上手く頼れば、頼るほど職員が親身になって対応してくれる可能性がグッと上がります。

話しましょう。「なにが壁ですか、どう乗り越えましたか?」

 今回の内容、いかがだったでしょうか。え、まだ「包括に連絡するのはしんどい」ですか? そんな方も、すでに連絡・活用された方も、ご自身の包括とのファーストコンタクトのお話や、これから相談しようと思っている方の生の声を、「みんなの介護生活奮戦記」の「[議論]「地域包括支援センター」とのファーストコンタクトについて」にお寄せいただければ幸いです。次回は、実際に包括に相談して、要介護認定や介護サービスの利用まで進む場合のお話をしようと思います。